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翌日、マネ業の2人っきりの時、頭を下げた
『ごめんね南ちゃん…
昨日の話…私言わなかった事がある
私、赤也と付き合ってんだよね…』
南「え…?」
ああ、やっぱり
深く下げた頭をゆっくりと上げると悲しそうな表情をした南
昨日、すぐに言ってたらこんな顔はさせなかったのだろうか
いや、きっと同じだな
初恋の失恋は結構カラいもんなんやってひかるが言ってた
あれ、辛い?
南「あ…そ、そっか…びっくりだな…
けど、正直に話してくれて!…ありがとう…」
『っ、』
それでも弱々しいけど、ふんわりと笑うこの子は素敵だと思う
完璧じゃない笑顔になんとも言えない窮屈な気持ちが押し寄せる
南「けど、どうしてあの時言わなかったの…?」
『あ、そのっ…お恥ずかしながら、恋愛経験が0で、なんつーか…どうしたらいいのかわからなくなって…ごめん。』
南「…そう、そっか
ははっ、けどびっくりだな真宏くんが言ってた好みとはなんか正反対で」
『あ、うん
それ私も思った、なんで赤也は私をって
けど、私も同じ
タイプだから好きになったんじゃなくて、気付いてたら好きになってた。
…多分、あいつもそうなんだと思う』
自分で言っててなんか恥ずかしい
自惚れてるんじゃないかとか
まるで正解の無い問題を解いてるみたい
ああ、ほんとっ…
恋愛なんて全く興味なかったのに!
無縁だと思って、周りの話しも全然耳を傾けた事なかったし。
南「ふふ、真宏くん、恋愛した事なかったんだ」
『うん。
この見た目だし、今まではテニスの事しか考えてなくて』
南「…………そっか。ふーん…」
『ど、どうかした?』
南「ううん!何でもない!
ありがとうね?気づかってくれて
もう気にしないで?さぁ!作業しよ?」
一瞬驚いたのは、さっきまで弱々しく見えた彼女の表情が今は無く
空元気をも寄せ付けないいつもと同じ笑顔になったから
それでもやっぱり、無理させてるんだと内心思う
でも、やっぱり早めに言った方が気持ちは軽くなって
モヤモヤが一気に晴れるのが分かった
…南ちゃんには悪いけど
ひかると仁王先輩に、感謝。
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yue.(プロフ) - 藍さん» ありがとうございます!全然気づきませんでした!w (2016年12月27日 0時) (レス) id: 327fda9cd8 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 4の方最強ガールじゃ無くて最近ガールになってますよー (2016年12月27日 0時) (レス) id: b5991fbf2b (このIDを非表示/違反報告)
SAKUYA(プロフ) - 笑笑ありがとうございます (2016年12月12日 17時) (レス) id: c017e395ea (このIDを非表示/違反報告)
yue.(プロフ) - SAKUYAさん» 昨日、同じかなぁ…と思いました!作品と作者名は結構覚えてるので!固定了解しました!しっかり覚えておきますね! (2016年12月12日 17時) (レス) id: 327fda9cd8 (このIDを非表示/違反報告)
SAKUYA(プロフ) - そうなんですか!!有難うございます!!あと、ゆえさんの作品によくコメントさせていただいてるんですけど、仁王サクヤとjokerって私なんですよ、笑。名前変え過ぎで…もう変えませんけどね!! (2016年12月12日 17時) (レス) id: c017e395ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆえ | 作成日時:2016年11月23日 15時