yellow ring __ninomiya_ 2

ヒミツ ページ1

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「あと五分だぞみんな起きろ！！」




眠そうにするみんなを

おっきな声で潤くんが1人ずつ、

声をかけて起こしていく




あと五分で、年明けの瞬間がくる




今年もいろんなことがあったなぁ






「うるせーうるせー寝かせろー」




私の肩に頭を乗っけて

目を瞑る和也が潤くんに言った





「寝ながら年越しちゃうよ？」





和也をそっと見つめながら

私が声を掛けると



和也が目を薄く開いたから



ドクン、と

心臓の音が聞こえた気がした







「こやって年越せたらオレ、幸せ」






潤くんと雅紀くんが

あと2分！！ってワイワイしてるのに




今だけ2人きりの世界に

きてしまったような




優しい時間が流れるのを

ドキン、ドキン

と脈打つ心臓の音と共に感じた






さらっと

嬉しいことを言うもんだから





勿論、きっと



私の顔はリンゴみたいに真っ赤で







そんな私を見て



和也がふふって優しく笑った







「明けましておめでとう〜〜！！」







そんな私達をよそに

みんなのあけおめコールが

耳に入ってきて





やっと、

現実に戻ってきたように




楽しそうにするみんなを見て






「今年もよろしくお願いします。」




って

和也の頭が乗ってる

左肩を気にしながら




ちょっとだけ

ペコって頭を下げた





「今年も楽しいことたくさんしようね？」




美紅ちゃんが私を見て笑った







幸せな年越し


大好きな友達




そして



和也






幸せすぎて思わず頰が綻んだ







「ことよろー」





ちらっと和也を見ると

私を見て

棒読みで言った







「それ本当に思ってる？笑」


「思ってるわ！笑」






そんなやりとりをして

また幸せだなぁ、って

ニヤニヤが止まらなかった






「Aちゃん今年は俺と一緒にたくさん本屋さん巡りしようね！」






私の右隣に翔くんが来て

眩しい笑顔を見せた






「うん！翔くんと本屋さん楽しみ！」





いつ行く？どこいく？って

翔くんと話してると




和也が、



「翔ちゃん、コイツ誘惑すんなよ？コイツ、ちょろいから」




って翔くんを見ないで言った





なにそれ…！



「ちょっと！私チョロくない！」



反抗する私を見て

翔くんはハハって笑って






「にの怖いからそんなことしません！」




って和也のことを指差した





「なんで和也怖いの？」




って聞くと



和也が


んー、ヒミツ。



って優しく笑った





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