夏色の君は知っている

反乱の予感 ページ7

プルルル、プルルル

プルルル、プルルル



「彩−！いるんでしょ？！早く出なさい！！」


下からママの怒声が...
二次被害が出る前に電話をとらなきゃ！


「もしもし、立花です。」

と、電話の向こう側から聞き慣れた声が聞こえる。

「あ、アーヤ？突然ごめんね。今平気？」

小塚くんだ！

「うん、大丈夫だよ。どうしたの？」

「どうしたの？」と聞きながらも私は内心、「集合かな？」と期待をしてウキウキしてた。
だから次の一言で私のテンションは半分くらいから急上昇！！

「若武の集合がかかったよ、休み時間にカフェテリアだって。来られそう？」

私は舞い上がる気持ちに一生懸命ふたをして行けることを伝えた。

「アーヤ、嬉しそうだね。」

そりゃそうだよ、皆にしばらく会ってないもの！

「じゃあまたね。」

やったあ！久し振りの集合だっ！

ふふっ、楽しみが増えちゃった。


＊＊＊


「では今日はここまで。」
｢｢｢｢ありがとうございました｣｣｣｣

教室に生徒の声が溢れると同時に、休み時間を告げるチャイムが鳴る。

私は急いで事件ノートと筆記用具を�拙み、階段を駆け上がった。


カフェテリアの自動ドアがスッと開く。
いつもの席、見慣れた景色。
　

「おまたせ！」



駆け寄って上杉くんが引いてくれた席に座る。


「よし、全員揃ったな。では親愛なる諸君。サッカーKZエースストライカー、兼探偵チームKZ7リーダー若武和臣が会議開始を宣言する。」


...と最大級に格好つけて若武が言った瞬間。


「あれ？彩じゃん。」


背中の方で声がした。
皆の視線が一点に集まる。

その先には...









夕がいた。









うっ...反乱の予感がするのは私だけ？


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橘綾

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