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「カノは置いといて、特に変な所……って言ったら悪いと思うが、これだけか?」
キドさんは横目にカノさんを見ながら言った。
「……多分…あ、でも…ですね…」
「なんだ?」
「私たまに、記憶飛ぶことがあるんです。気が付いたら1か月たっていて、その間起こったことを何一つ覚えていなかったりするんです。お母さん達はやっぱり教えてくれないし…」
「そうか……」
キドさんは手を組んで何か考え始めた。
他の皆さんもそれに見習うように考え始める。
カノさんもいつの間にか復活していて、テーブルの一点を見つめていた。
皆さんが考えている光景を見て、本当に優しい、良い人達なんだな、と思う。

私は皆と違って異常なのに、皆さんは自分の事のように考えてくれる。
普通なら、私の事を見せ物にしたりしてもおかしくないのに、こうしてアジトに連れてきてくれて、話を聞いてくれて、悩んでくれて。
本当に良い人に巡り合えたと思う。

でも、その反面、少し不安もある。
『本当にこの人達を信用していいのか』
ここまで親身になってくれてそんな事を思うのは、本当に失礼だと思う。
けれど、この人達を信じても良い、と言う保証はない。
もしかしたら、私を売ったり、それこそ見せ物にしたりするかもしれない。
こんな事考えたくないけれど、頭の中でそんな考えがよぎってしまう。
今は優しいけど、考えが変わるかも知れない。

…はぁ。何てこと考えてるんだろう。
ここまで親身にしてくれた人にそんなことを思うなんて。
………でも。

私の頭の中では悪魔と天使が戦っていた。
『本当に信じていいのか』という悪魔に対して、天使は『ここまで親身にしてくれて、それは失礼だと思わないのか』と言い返す。
しかし、悪魔の考えも本当に、捨てきれるものじゃないのだ。

本当に、解らない。
頭の中では同じ事が繰り返されるだけ。
悪魔と天使が同じことを言うだけ。
私の考えはまとまらない。

―――ストレス。

ストレスがどんどんと溜まってゆく。
信じたいけど、信じていいのか解らない。

すると、長かった沈黙をシンタローさんが切った。

「……もしかしたらよ。その、なんかの能力なんじゃないのか?」

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たろ。(プロフ) - ぜひともシンタロー落ちでお願いしたいです!更新待ってます! (2021年7月21日 5時) (レス) id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
クマぽん - カノ落ちでお願いします。カノは癒しです。(真顔) (2019年1月5日 21時) (レス) id: a657e0068a (このIDを非表示/違反報告)
実実パンダ - カノ落ち希望ですううぅぅぅうう!! (2014年8月24日 11時) (レス) id: d10367adb3 (このIDを非表示/違反報告)
Apple!! - セトに・・・。更新・・・・・・・・・。 (2014年5月24日 23時) (レス) id: 5c6686c570 (このIDを非表示/違反報告)
心音まゆ@セト愛し隊! - セトに一票、百合ならば、モモちゃんで← (2014年5月18日 20時) (レス) id: cfc2cc227e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ジュピリ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/jpaj/  
作成日時:2013年9月2日 23時

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