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すると、急にシンタローさんが言った。
「それ、本当に本物なんだよな…?」
「あ、当たり前じゃないですか…!ちゃんと動かせますし…!」
「へぇー…。それは凄いね…。じゃあ、耳立たせて?」
私はカノさんに言われたとうり、今まで斜めに下がっていた耳を立たせた。

「おー。本当に本物なんだねー」
「そうですよ!じゃなきゃこんなに恥ずかしがらないですよ……」
「そ、そんなにへこまないで…」
モモさんが背中をなでてくれる。
「ありがとうございます…」
「本当に不思議だな。それと神経は繋がってるのか?」
キドさんがまじまじと耳を見つめながら言う。
もう慣れてきた。
「はい…」

すると、体にビビッと電気が走る。
「にゃっ…!?」
どうやら耳を触られたようだ。
私は両手で頭をガードして、コノハさんの方を見る。
私が声を上げたとき、横でびくっと反応したから、おそらくコノハさんが触ったんだろう。

「にゃ、な、何するんですか!!」
私はキッと睨みつける。
「ご、ごめん……知らなくて…」
コノハさんはおどおどし始める。
「た、確かに言ってませんでしたけど…!きゅ、急に触る事はないじゃないですか…!」
自分で言いながら、静かに「これじゃ逆ギレじゃないか…」と、後悔し始める。
「も、もう触らないから…」
「や、約束ですよ!?」
「う、うん。約束…」
自分とコノハさんに怒っていると、前方から「ぷっ……くくっ…」という、含み笑いが聞こえた。

「カノさん……なんで笑ってるんですか…」
私はゆっくりと振り向きながら言う。
「だっ、だってさっwwwさっき、にゃ、にゃってwwwにゃって…!ww」
私は顔が一気に熱くなった。
そして、両手で顔を隠す。
その間に、カノさんは「あっはっはっはっは!www」と本格的に笑い出した。
「しょ、しょうがないじゃないですか……。無意識に出ちゃったんですよ…」
私は半分泣きながら言う。
すかさず横からフォローが入る。
「そうですよ!カノさん笑いすぎです!」
あぁ……モモさんありがとう…。

「ていうか話ずれ過ぎでしょ。早く戻しなよ」

横から冷静な声が入る。
ヒビヤ君だった。
その一言で、キドさんはハッとなった。
「そうだった。えっと……あと、確かしっぽがあったんだっけな…?」
「そうですよ……ありますよ…」
「見せてくれるか…?」
この人は…!
とんでもない事を言ってくる…。
いや、しかししょうがないだろう。うん。
私はしぶしぶズボンからしっぽを取った。

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たろ。(プロフ) - ぜひともシンタロー落ちでお願いしたいです!更新待ってます! (2021年7月21日 5時) (レス) id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
クマぽん - カノ落ちでお願いします。カノは癒しです。(真顔) (2019年1月5日 21時) (レス) id: a657e0068a (このIDを非表示/違反報告)
実実パンダ - カノ落ち希望ですううぅぅぅうう!! (2014年8月24日 11時) (レス) id: d10367adb3 (このIDを非表示/違反報告)
Apple!! - セトに・・・。更新・・・・・・・・・。 (2014年5月24日 23時) (レス) id: 5c6686c570 (このIDを非表示/違反報告)
心音まゆ@セト愛し隊! - セトに一票、百合ならば、モモちゃんで← (2014年5月18日 20時) (レス) id: cfc2cc227e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ジュピリ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/jpaj/  
作成日時:2013年9月2日 23時

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