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#6 ページ6

「ねぎま! ありがとう……!!」

「いや〜こちらこそ――いだだだッ」

コノハくんは両腕を広げ、笑顔で思いきり抱きしめてくる。
痛い痛いッ、骨が砕ける……!!
そう思っているとコノハくんはやっと解放してくれた。

「ごめん、力加減してなかった……」

「大丈夫大丈夫! じゃあ僕はキドの様子見てくるよ!」

僕は欺いて笑顔でそう言い、キドの部屋へと向かう。

「おーい、キド〜? 風呂入んないのー?」

ドアをノックしてそう言うが、返事も物音も聴こえない。
いつもなら「分かった、すぐ行く」って言って出てくるのに……。

「キド? 着替え、……とかしてないよね? 入るよ?」

そう言ってドアをゆっくり開けると、女の子らしい小物が陳列されていた。ベッドの近くの茶色い机にウサギがモチーフの時計、薄ピンク色のベッドに茶色いクマのぬいぐるみ、クローゼットの近くにフリルつきのスカート。
キドも女の子らしい所あるじゃん。
そう思いながら可愛らしい物で満ち溢れた部屋を見渡すと、ふかふかのソファーに腰かけて眠っているキドがいた。

「なんだ、寝てたのか……」

近づいてみると、キドは寝息を立てて幸せそうに眠っている。
何か……起こしたくないな。にしても可愛い、無防備すぎでしょコレ。

「……つぼみ」

そう呟いた僕はフードを被っている彼女の、色白で綺麗な頬の両脇から伸びている胸まである翡翠の髪をそっと持ち、穂先に軽く口づけをする。

「僕、やっぱりキドの前だと上手く欺けないよ。キド、僕は――」

すやすやと眠るキドにそう言い、僕は顔をゆっくりとキドの唇に近づけていく。
刹那、キドが「ん……」と呟いてもぞもぞと動き始めた。それに驚いた僕は、髪から手を離して床に尻餅をつく。

「んん……って、うわあぁっ!? お前っ……何で俺の部屋にいるんだよ!!」

「キ、キド誤解だよ、いやらしい事なんてしてないし風呂入るか聞きに来ただけで……!!」

「ふーん……本っ当に何もしてないんだな?」

「してないって! 僕がそんな嘘つくと思う!?」

「思う」

即答!?

「まぁいい、起こしに来てくれてありがとな」

そう言ってキドは欠伸をし、着替えを持って部屋を出る。僕は安堵の表情を浮かべた後、リビングで男子と話をしたのだった。

#7*キドside*→←#5*カノside*


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設定タグ:カノ , キド , カゲプロ   
作品ジャンル:アニメ
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キボシ - さ、最高!!!カノキド愛してる!!! (2018年8月5日 1時) (レス) id: 03936925d8 (このIDを非表示/違反報告)
+1/ぷらすわん - カノキド愛してるよぉぉぉぉっ!! (2016年7月20日 18時) (レス) id: 709004cd4e (このIDを非表示/違反報告)
零ーレイー(プロフ) - 私、カゲプロが大好きなので、凄く面白かったです!更新頑張ってください! (2016年7月14日 7時) (レス) id: 456dbe64c1 (このIDを非表示/違反報告)
なおりん - 雨ノ宮心音さんさっきは私の作品にコメントありがとうございました!いいですね!カゲプロ私も大好きです(*^^*) (2016年6月18日 21時) (レス) id: 6eceb2fe56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーさん(プロフ) - すごくおもしろかったです!お気に入り登録しました!!カノキド最高!! (2016年5月1日 18時) (レス) id: af502dc73a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天ノ川夜月 | 作成日時:2016年4月30日 12時

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