第127夜 触れるだけで高鳴る鼓動 ページ29
眩しくも暖かい光が世界を照らしだす。
「A姉、朝だよ!!起きて起きて!!」
「ん…、あと、5分…」
ライがベッドから出たことにより温もりが半減。少しだけ寒い朝には少々キツい。
「もー、朝からダラダラしないの!!シャキッとしないと!!」
「…」
お母さんんんんん!!言うことがお母さんだ!!
同い年の子が言われてるのを昔見たことがあるぞ!!
そそくさと身支度を終え部屋を出て行ってしまったライ。ライが残していった温もりにすがるようにして、掛け布団を掛け直す。
「あ”ー、寒い…」
「では俺が温めてあげましょう」
その声の後で、ぎゅっと背後から抱き締められる。
え、待って。さっきライが退出したばかり。ということは、この部屋には僕しか居ないはず。
ベッドの中、抱き締められてる状況から無理矢理身体を動かす。
「…」
ぴったりと頬が誰かの胸板に密着する状況で見えた顔。
「おはようございますA様。貴女様と一緒の朝を迎えられて嬉しいです」
「フォカロル。…ぎゃぁぁあああ!!」
何やってんの君!!何で、いつ、何処から部屋に入った!?
「そんな恥ずかしがらず!!目覚めのキスでも」
「しない!!出てけ!!そして2度と来るな!!」
最近、フォカロルの行動が過激化してきてると感じた今日この頃。
「と、いうことがあったんだよウーゴ」
「珍しく早起きだと思ったら原因はそれだったんだね」
「そう。だから今もの凄く眠いから寝る」
暇潰しにウーゴの部屋へ行き寝そべる。あの時と同じように膝枕。んー、カチカチ…。
「ちょっとA!!起きて!!こんなのソロモンに見つかったら…」
「もう遅いぞ、ウーゴ。1度ならまだしも2度も同じことをするとは…!!」
「ソロモン!!」
目を瞑りながら2人の痴話喧嘩を聞いていると、突然頭が動かされる感覚に目を開ける。
「よし、これで思う存分寝ていいぞA!!」
さっきまでウーゴに膝枕してもらってたのが、いつの間にかソロモンになっていて。
んー、まぁどっちでもいいか。やっぱりウーゴより若いだけあって、体温が温かい。
頭を撫でられる大きな手が気持ちよくて。
そのまま意識は夢の世界へと落ちていった。
「ソロモン、早くしないと本当にA取られるよ?」
「あぁ、そうだな」
「昔からAの事になると凄い必死だよね、君は」
「触れるだけで鼓動がこんなにも高鳴る。好きになってから毎日そうだ」
「本当に大好きなんだね」
「あぁ、愛してるよ」
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千年彗星(プロフ) - 青鷺さん» コメントありがとうございます!! 小説共々、頑張っていくので今後ともよろしくお願いします(*^^*) (2016年6月28日 6時) (レス) id: 45d0ac0ce9 (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星(プロフ) - マリーネさん» コメント感謝です(*^^*) 読者さまが楽しんでいただけたら幸いです! 今後ともよろしくお願いします!! (2016年6月28日 6時) (レス) id: 45d0ac0ce9 (このIDを非表示/違反報告)
青鷺(プロフ) - 千年彗星さん» 小説もだけど、受験頑張ってください!!!勉強?なにそれおいしいの? (2016年6月28日 6時) (レス) id: cb35208076 (このIDを非表示/違反報告)
マリーネ(プロフ) - むっか〜。シンドバッドむっか〜。 (2016年6月28日 4時) (レス) id: 252b10e98a (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星(プロフ) - きゅーちゃんさん» 好きと言っていただきありがとうございます!! 今後ともこの小説をよろしくお願いします(*^^*) (2016年5月2日 17時) (レス) id: 113143dc1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千年彗星 | 作成日時:2015年8月1日 13時