第60夜 笑み ページ11
それは唐突だった…。
『お嬢さん。少し俺と鍛錬しないかい?』
一体どんな傾向でこんな突拍子もない事を言い出したかは分からない。
けれどマグノシュタットの件以来、
力を存分に出す機会が無かったし
久々の運動にもなるだろう。
そう思い、
「僕は別にいいけれど…」
そう彼に告げた。
僕の了解を得ると、
シンドバッドさんは軽く笑って地面へと降りてくる。
「さぁ!鍛錬しようじゃないか!!」
「あぁ。魔装するから待て」
さぁさぁ!!
と、何かに付けて僕を焦らせてくる彼。
ちょっと待てよ!
こっちだって時間が必要なんだわ!!
「主に喧嘩を売るなんて図々しい!!
顔面殴りましょう!何かイライラします!!」
いやいや。
仮にでも一国の王様だからさ!!
それに喧嘩ではない!!
なんて言うやり取りをしている間に魔装完了。
よっしゃ!!
行くぜ!!
コツコツ…。
靴を鳴らしながら
シンドバッドさんの待つボルグの外へ
歩みを進める。
残り数歩で外へ出るというところで…、
「A!!」
放浪のマギ、ユナンが僕の名前を呼んだ。
「んー?」
振り返り様にユナンの顔が視界に入る。
その顔は、
不安が入り混じった様な顔で…。
「え…。どうし…」
「ユナン。邪魔をするな」
まるで、
僕の質問をユナンに届かせないかのように
シンドバッドさんは声を出した。
「これは王の器同士の戦いだ。
マギであるお前に口を出す権限は無いだろ?」
そう言って笑うシンドバッドさん。
「ふふ…。そうだね」
そう言って微笑むユナン。
同じ笑みなのに、
シンドバッドさんの笑みが怖く見えた事は
胸にしまっておこう…。
そう、思った。
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千年彗星 - 花臨さん» コメントありがとうございます(*^^*)進○の巨人にもそんなシーンがあるんでしょうか?よく知らないので時間の合間に読んでみようかと思います(*^^*) (2015年10月5日 0時) (レス) id: c561c3ef2a (このIDを非表示/違反報告)
花臨 - 凄く面白いです!更新を毎日楽しみにしてます! 89話「人間です」……進●の巨人ですかね(笑) (2015年10月4日 13時) (レス) id: 932ef91d5e (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星 - 紅鈴さん» コメントありがとうございます!更新率遅くてごめんなさい!!そう言ってもらえるととても嬉しいです(*^^*)頑張ります!! (2015年7月24日 21時) (レス) id: 81bd355fba (このIDを非表示/違反報告)
紅鈴(プロフ) - 千年彗星さん» いつも更新するのを待ってます!頑張って下さい!!v(*⌒0⌒)v頑張って♪ (2015年7月23日 21時) (レス) id: da4cbf1016 (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星 - まめもちさん» コメントありがとうございます!なかなか更新できませんが精一杯尽くします! (2015年7月19日 17時) (レス) id: 3062e15b98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千年彗星 | 作成日時:2015年2月3日 23時