【マギ】神出鬼没なマギ1.〜運命の逆流を正す者〜

第49夜 運命の逆流を正す者 ページ49

「A〜！許してよ〜！！」


僕の後ろを謝りながらついて来るユナン。




「はいはい！！どーせ僕は貧乳ですよ〜。
他のマギ達みたいに取り柄もないですよ〜！」





シェヘラちゃんみたいに可愛くないし、
ジュダルみたいに迫力があるわけでもないし、
アラジンみたいに笑顔が眩しくないし、
ユナンみたいに美形じゃないし！！！



…。


うぅ…。

そう考えると他のマギ達と違って、
僕って本当なんの取り柄もないじゃん…。





「Aは優しいでしょ？そんな風に自分を見下さないの」

「だって…」

「ほらほら！！今からアリエス王国の運命の逆流を正しに行くんでしょ？」





そう。
昨日はもう日が落ちて出来なかったから、
今から正しに行くわけで…。





本来、アリエス王国は貧困など起こる国ではなかった。



そうなったのはアル・サーメンのせい。
大いに運命が逆流したから…。









「よし！着いた！！」



辿り着いた場所は組織の奴と会ったところ。
ここならアリエス王国全体が見渡せるため
正すのにはもってこいの場所！！



「倒れたらちゃんと受け止めてあげるから」

「以前とはもう違うから！！」



以前もユナンとの旅ついでに逆流を正したけど、力が上手く使いこなせず倒れた覚えがある。


まぁ！
今は経験積んで今はそんなヘマはしないけど！！


そんな事を思いながら神杖を片手に横に持ち、
上に掲げ体内の魔力を放出する。





「相変わらず綺麗だね」




歯車状になった魔力がアリエス王国に降り注ぎ、王国からは歓喜の声が聞こえる。



これは、
黒ルフを白ルフにへと変える魔法。



「アル・サーメンも探すはずだよ…」









朝日に溶け込むように降り注ぐ魔力。
それはとても綺麗で…。









それから数日後、
アリエス王国は少しではあるが回復の兆しを見せているという噂が僕達の耳に届いた。

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