【マギ】神出鬼没なマギ1.〜運命の逆流を正す者〜

第12夜 言葉の魔法 ページ12

言葉はときに人を傷つけたり、
はたまた人を助けたりする事のできる
誰もが使える言葉の魔法だ。









今まさに、
その言葉で煌帝国と七海連合は対立しあっていた。


どうやら、レーム帝国と同盟を結んだうえ、
マグノシュタットをも手中にしようと考えているみたいで…。








「あの〜。
ユナンさん？そろそろ離れません？」

「え〜。やだ〜」





いやいや。
『やだ〜』じゃなくて！！！
どうするよ…このマギ…。
こっちは身動き一つ出来ず辛いんだよ！！





「どうもお嬢さん。俺の名はシンドバッド。
お嬢さんはユナンとはどのような関係で？」


気づけば目の前に紫の髪…。

…。

…。

え？

ちょっと顔近くないすか？

それに会って早々、
ぶっ飛んだ質問してきたよ…。

「僕はA。ユナンとは旧知の仲でね、
たまに一緒に旅とかをするんだ！！」

「ほぉ〜。旧知の仲と…。
では、Aさんはユナンの事をよく知ってるんですね？」

「まぁ〜ね〜」

「ちょっとシンドバッド！！
変な気起こさないでよね！！」

ユナンさん…。
必死過ぎません？こんなユナン初めて見たわ〜。
ウケるんだけど。

「それにAは…









僕が選んだ王候補なんだよ？」

「！！！」







その一言に辺りは静まり返り、海岸のさざ波の
音だけがやけに大きく感じた。




マギは自分の選んだ王の側に常にいるような者なのだけれど、何故かユナンはそれを拒む。


そんな放浪のマギと一緒に旅をし、
旧知の仲と言えるまで親しくなった王候補は
珍しくて…。


「だから〜、Aは僕のもの！！」

そう言って一段と抱きしめる力を強くする。

あのね、ユナンさん…。
大切に思ってくれるのは嬉しいんですけど…。

大切に扱ってくれないかなぁ！！ねぇ！！！
力強過ぎて骨がミシミシって言うやばい音立ててるよ！！！


あとね…。
目立つような言動辞めようか！！
後々の行動に気を使わない
といけなくなるだろーが！！！







はぁ…。









いろいろ面倒なことになってきたなぁ〜…。

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