聲 (ページ10)

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九猿の音ページ10

森に出て、敵の本陣を目指す。

勝家さんと長秀さんは別のところに行き、私は

光秀と蘭丸さん、それから信長さんと一緒にいた。

三日月「途中で敵と遭遇とかないですよね？」

光秀「その心配はありません。あらかじめ斥候を放っていますから」

三日月「はぁ・・・・・・」

斥候の意味は全くわからなかったが、とりあえず、敵と遭遇はしないらしい。

兵士(よし！殺したぞ！)

兵士(クソが！こんなところで)

道中は私にとっては地獄だった。様々な声が聞こえてくる、

死にたくないと叫ぶ人もいた。

私はたまらず耳を塞いだ。

光秀「大丈夫ですか？」

三日月「あまり・・・・・・」

もう帰りたい・・・・・・・

信長「止まれ」

信長さんが突然止まり、危うく信長さんの背中にぶつかるところだった。

急に止まらんと欲しいな、何かあったのかな？

信長「久しいな、猿」

？？？「猿じゃないですよ、信長様？いやー信長様自ら俺の首を

取りに来てくださるなんて嬉しいですね。

・・・・・・それとも、信長様自ら首を持ってきたというべきでしょうか？」

蘭丸「なにをっ！！」

あれ？お猿さんって言ってたけど、全然お猿さんじゃない！

え？せやかてお猿さんって・・・・・・←本当の猿を想像してた。

お猿さんが挑発すると、蘭丸さんがすぐに言い返した。

信長「良い、騒ぐな」

？？？「所で信長様、後ろの可愛い女の子は・・・・・・？

(すごく可愛いな、俺好みだ)」

三日月「！？」

私は一気に後ずさりした。なんとなくこのお猿さんは

危険だ。

私が後ずさりした瞬間、後ろから心の声が聞こえた。

私は振り返った。

兵士(この位置なら、信長に致命傷を負わせられる)

信長「誰かいるのか？」

三日月「え？あ、はい。10人ほど」

兵士(気づかれただと！？この距離で！？)

信長「ほう、猿にしてはなかなかやるな」

？？？「随分鋭い女の子だな～気に入った。ねぇ君、俺の所に来ない？

魔王のところじゃなくて、俺の所にくれば_______」

蘭丸「下がってください！！！」

突如、蘭丸さんがそういった。すると、草むらから誰かが飛んできた。

フアつ！？今度は誰！？もうこんなとこいたくないねん！！

なんで連れてこられたの？いる私？？

草むらから誰かが出てくると、いっせいに兵が降りてきた。

たちまちこの場は戦場と化した。