【呪術廻戦】猫を飼ったら真人だった件５【男主】 (ページ35)

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35．羽と猫ページ35

呪霊を祓ったから順平の拘束もとける。

恵は呪力切れのせいか少し吐いてしまった。

そんな恵の背中を優しく撫でながら＂再生＂をかけていると、辛そうに何かを差し出す。

恵「……とりあえず指はお前に」

A『ん、分かった。恵はもう休んでて』

宿儺の指を手渡すと恵はそのまま倒れてしまう。

地面に当たらないよう、ゆっくり体を寝かせていれば＿＿

順平「澱月、伏黒君を支えてあげて」

澱月「〜〜♪」

澱月が恵の下に潜り込むと、クッションのような半透明の体に恵を寝かせた。

順平「A君、さっきは……」

A『待って、話はあと。悠仁たちがまだ終わってない』

少し離れた場所で激しい呪力のぶつかり合いを感じる。

順平が何か言いかけたけど、僕はすぐに立ち上がって＿＿

A『ごめん順平。

今から悠仁たちの所に行くから、恵をお願い＿＿＿＿！』

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

恵を順平に任せた後＿＿＿＿

悠仁たちがいる場所を目指して森の中を走っていた。

別れ際、順平が何か言おうとしてたけど……今は悠仁たちの安否が先。

A『早く行かなきゃ……！この時間だって惜しいのに！』

叢雲《＿＿主殿、聞こえるだろうか》

A『頭の中に声が……って、叢雲！？』

全速力で走っていると頭の中に叢雲の声が響いてきた。

僕が驚いて足を止めれば、叢雲は話を続ける。

叢雲《あぁ。どうやら急いでいるようだから、我の術式を解放しよう。

剣を召喚して＂龍装＂と唱えてみてほしい》

A『？やってみるよ。

＂叢雲剣＂＿＿＿＿＂金色龍装(こんじきりゅうそう)＂！』

剣をかかげて頭に浮かんだ言葉を唱えれば＿＿

光が溢れだし、体の一部を淡い金の装備に包まれる。背中には光で出来た薄羽が現れた。

A『わぁ……！なんか綺麗な防具が出てきた！？』

叢雲《背の羽で空も飛べるゆえ、そちらも活用してくれ》

A『確かに空を飛んだ方が早いね。じゃあさっそく＿＿＿＿！』

羽に意識を集中させれば体がふわりと浮き上がり＿＿

夜空に一筋の光を残しながら、悠仁たちの呪力目掛けて一直線に飛ぶ。

前に真人と夜空の空中散歩を楽しんだことがあるけど、今はそんな余裕ない。

A『＿＿っ！あそこ……！！』

眼下の景色が森を抜ければ山道を走る道路に出た。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿