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エピソード84 ページ41

皆がくれた優しさに応えるためにも、私は私の任務を果たす。
こっそり、心のなかで誓っていると。

おかみさん「おまたせ!」

揚げ饅が揚がってきた。
紅覇お兄ちゃんが明兄から預かっていたお金を出して、茶色の紙袋をおかみさんから受け取った。
袋のなかには、一個一個、白い紙でくるまれた揚げたてのお饅頭。
紙にはそれぞれ、なんのお饅頭か書いてある。

覇「まずは、どれにする?」

「うーん。叉焼!!」

元気に答える。
お兄ちゃんは叉焼とかかれた白い包みを取り出して広げる。
半分ほどお饅頭の顔がのぞいだところで、素手で、まだ湯気の立っているお饅頭の頭にふれた。
そして、綺麗に半分に割って。

覇「熱いから、気をつけてよね〜」

自分は先ほど素手で触れた方を持ち、私にには、白い包みで包まれた部分を渡してくれる。

「ありがとう!」

受け取ったお饅頭は、紙越しにもアツアツ。
本当はお兄ちゃんの手は熱いんだろうな。
優しいな。
そんなことを沢山想像して。
申し訳ないけど、嬉しくて。
だから、満面の笑顔をみせてから、お饅頭を頬ばった。
衣は、おかみさんが言ってたように、さくさくで、楽しい歯触り。
叉焼も、すごく肉厚で、肉汁もいっぱい。
物凄く美味しい。

でも。
お饅頭の中は、外側よりも、もっと熱くて。
……舌が火傷するかと思った。
なのに、紅覇お兄ちゃんはけろりとした顔で食べていて。

(……紅覇お兄ちゃんって凄い)

そう、地味に尊敬したのは秘密だ。


*

二人で市場を歩きながら、お饅頭を食べる。
市場独特の賑やかな雰囲気に、楽しい気分になった。

ふと、小さなころ、紅覇お兄ちゃんとジュダルに協力してもらって、市場に紅炎お兄ちゃんのプレゼントを買いに言ったことを思い出した。
あの時は、炎兄には喜んでもらえたけど、世話役の女官さんには3人でみっちりおこられた。
懐かしい思い出に、口元がほころぶ。

「ジュダル、何やってるかなー」

今食べているのは、お漬物のお饅頭。
独特の麹の香りがして、甘くておいしい。
ちょっとお菓子みたいだから、野菜嫌いのジュダルも食べられるかもしれない。
食べさせてあげたいな、そう思って呟いた。


==========================================
以前、漬物サンドを食べまして。
絶妙な美味しさだったので、つい揚げ饅にしてみました。
ところで北東郡に着く前に、頁数が限界突破しそうな予感が。
どうか呆れずお付き合い下さい(切実)

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設定タグ:マギ , 練紅炎 , 煌帝国   
作品ジャンル:アニメ
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一花(プロフ) - 練 雛姫さん» いえいえ(^^) こちらこそ、有難うございます。これから、宜しくお願いしますね! (2014年7月27日 19時) (レス) id: aa8e4f9320 (このIDを非表示/違反報告)
練 雛姫(プロフ) - 一花さん» 出来ました!有り難う御座います!!これから宜しく御願いします(*^▽^)/ (2014年7月26日 22時) (携帯から) (レス) id: 6f946666e9 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 練 雛姫さん» いえいえ! 雛姫さんの、こみゅ〜のページで、「友達リスト」をクリックすると、申請者に、きっと一花がいるはずなので、許可をぽちっとしてやってください(^^) (2014年7月26日 21時) (レス) id: aa8e4f9320 (このIDを非表示/違反報告)
練 雛姫(プロフ) - 本当に申し訳無いのですが友達申請ってどうすれば受理できるのですか?(;_;) (2014年7月26日 12時) (携帯から) (レス) id: 6f946666e9 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 練 雛姫さん» そ、そこまで喜んでくださると、本望です。アカウントをお持ちだったようですし、友達申請出しますね。独り言だらけですが、宜しければ、受理してくださいませ! (2014年7月25日 15時) (レス) id: ab2859cca3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:一花 | 作成日時:2014年4月6日 19時

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