エピソード４８ ページ5
……世界から見れば、私の国は好戦的な国と捉えられている。
否定はしない。――でも、それもこれも、真に強い者が世界を統べることができれば、この世の争いが全て無くなり、真に平和な世界が訪れるのではないか……そんな炎兄の理想故の行いだ。
そのために、犠牲になった人々は大勢いる。
――多くの屍を土台にして築かれる平和。
それが本当に正しい、とは言い切れないかもしれない。
お父様は苛烈すぎて、沢山の人々に恨まれた。――その結果は、無残な死。
白雄お兄ちゃんや白蓮お兄ちゃんの死も、多くの命を糧に国を広げた代償だったのだろう。
……肉親の情としては、やっぱり悲しい。誰かにとっては憎い相手だったかもしれないけれど、私にとっては大切で、唯一無二の優しい家族だったのだから。
でも、１年前の戦で散って逝った人たちもまた、きっと誰かにとっては唯一の存在だったのだ。
それが分かっているからこそ、私は後戻りはしない。
私はもう、幼いころから、仮の父として、兄として私を守ってくれた炎兄の理想に殉ずると決めている。
――そう。私はもう既に動きだしてしまっているのだ。
今更、後戻りはできない。ここでとまれば、先に逝った人々の生き方すら否定することになってしまう。
……ひたすら前へと進んでいく。
炎兄の理想を実現すると決めた私にとって、それが唯一今はもう居なくなってしまった人々にできる弔いの方法であり、けじめなのだ。
――あの戦場で、私はそんなことを考えていた。
戦場から帰った私はさらに気を引き締めて政治を学び、その結果、紅明お兄ちゃんの補佐役にまでなったではないか。
(……明兄は、考えなしに私を外には出さない)
今回、北東郡への特使に私を選んだのは、私にやれることがある……そう、見込んだからの筈だ。
何故、紅覇お兄ちゃんと一緒に行動させるのかは謎だが。
――きっと、そこにも何か意図があるはずなのだ。
武力の弱い妹を心配する義兄の気持ちは分からなくもない。
でも。
ただの護衛であるならば、別の人間……なんなら組織の誰かでもいい筈だ。
それを敢えて、紅覇お兄ちゃんを指名してきた。
きっと、そこにも何らかの意図があるのだろう。
――兄姉随一の軍師であるお兄ちゃんの考えは深すぎて、私にはわからないけど。
(……今は、ただ明兄を信じて従おう)
そう、覚悟を決めた。
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一花(プロフ) - 練 雛姫さん» いえいえ（＾＾） こちらこそ、有難うございます。これから、宜しくお願いしますね！ (2014年7月27日 19時) (
レス) id: aa8e4f9320 (このIDを非表示/違反報告)
練 雛姫(プロフ) - 一花さん» 出来ました！有り難う御座います！！これから宜しく御願いします(*^▽^)/ (2014年7月26日 22時) (携帯から) (レス) id: 6f946666e9 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 練 雛姫さん» いえいえ！ 雛姫さんの、こみゅ〜のページで、「友達リスト」をクリックすると、申請者に、きっと一花がいるはずなので、許可をぽちっとしてやってください（＾＾） (2014年7月26日 21時) (レス) id: aa8e4f9320 (このIDを非表示/違反報告)
練 雛姫(プロフ) - 本当に申し訳無いのですが友達申請ってどうすれば受理できるのですか？(;_;) (2014年7月26日 12時) (携帯から) (レス) id: 6f946666e9 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 練 雛姫さん» そ、そこまで喜んでくださると、本望です。アカウントをお持ちだったようですし、友達申請出しますね。独り言だらけですが、宜しければ、受理してくださいませ！ (2014年7月25日 15時) (レス) id: ab2859cca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一花 | 作成日時：2014年4月6日 19時
