エピソード57 ページ14
「――さて。それじゃあ、いつもより早いけど寝ようかな」
扉の向こう、彩凛の足音が遠ざかるのを聴いてから、私は両手をぐん、と天井に突きあげる形で伸びをした。
日々のデスクワークで、若いながらに凝り固まってしまった肩の筋肉をほぐそうと、左右の腕を回しながら、真新しい白いシーツで整えられた寝台へ足を向けた。
その時。
ー―トントントン。
寝台とは正反対の方向にある、扉を叩く音が聞こえた。
(……? なんだろう?)
今日は、もう誰も訪ねてくる予定はない。
だから、寝巻を着ているのだ。
(彩凛が何か、忘れものでもしたのかしら?)
そう、軽く考えて。
「まだ起きてるから大丈夫よ。入って!」
扉に目を向けることもせず、軽くそう言った。
しかし。
???「入るぞ」
そう言って扉を開けた声は、彩凛のものではなかった。
否。女性ですらない。
男性の声だ。それも、私のよく知る。――低くて心地良い響きの、大好きな人の声。
思わず扉の方を振り返る。
「! ――っ……!!」
最初、驚きすぎて、声が出なかった。
「――――え、炎兄……?」
やっと絞り出した声は、自分でも驚くくらい、掠れたものだった。
突然の夜の来訪者を、私は動揺たっぷりに迎えることとなった。
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一花(プロフ) - 練 雛姫さん» いえいえ(^^) こちらこそ、有難うございます。これから、宜しくお願いしますね! (2014年7月27日 19時) (レス) id: aa8e4f9320 (このIDを非表示/違反報告)
練 雛姫(プロフ) - 一花さん» 出来ました!有り難う御座います!!これから宜しく御願いします(*^▽^)/ (2014年7月26日 22時) (携帯から) (レス) id: 6f946666e9 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 練 雛姫さん» いえいえ! 雛姫さんの、こみゅ〜のページで、「友達リスト」をクリックすると、申請者に、きっと一花がいるはずなので、許可をぽちっとしてやってください(^^) (2014年7月26日 21時) (レス) id: aa8e4f9320 (このIDを非表示/違反報告)
練 雛姫(プロフ) - 本当に申し訳無いのですが友達申請ってどうすれば受理できるのですか?(;_;) (2014年7月26日 12時) (携帯から) (レス) id: 6f946666e9 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 練 雛姫さん» そ、そこまで喜んでくださると、本望です。アカウントをお持ちだったようですし、友達申請出しますね。独り言だらけですが、宜しければ、受理してくださいませ! (2014年7月25日 15時) (レス) id: ab2859cca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:一花 | 作成日時:2014年4月6日 19時