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希望の光 ページ38

Aside



気づいたら私は両手を鎖で繋がれ、巨大な岩に吊るされていた。


『ここは?』と思い首だけ動かすと、右にウェンディ、左にナツが同じように拘束されていた。



『ナツ!!ウェンディ!!!』



ガチャガチャと音を立て、何とか鎖を外そうとした。


しかし鎖は外れる気配はなく、ビクともしなかった。



「ぐしゅしゅ。無駄ですよ」



突然の声に私はハッと顔を上げた。


そこには兵士たちから「バイロ様」と呼ばれていた奴が、妙な機械を手にして目の前に立っていた。



『…何するつもり』


バイロ
「なに、ただ魔力を頂くだけ…」



そう言って目の前のこいつは私に機械を近づけたが、すぐに引っ込めた。


そしてウェンディの方に向かい、機械を近づけた。


その瞬間、コイツが何をしたいのかすぐに分かった。



『やめろ!私は“白の民”だ。魔力なら私から好きなだけ取ればいい!!!』


バイロ
「そーゆーわけにもいかない。貴重な“白の民”に何かあったら困る」



機械を作動させてウェンディから魔力を抽出し始める。



ウェンディ
「きゃあああああああああああ」


『やめろ!!やめろォォォ!!!』



ウェンディの悲鳴が響き渡る。


先程よりも鎖を強く引っ張り外そうとするが、ガチャガチャと音が鳴るだけ。



くそっ!!魔法さえ使えればこんな鎖!!!



そう思った瞬間、私は気づいた。



魔法が使えなければ私はただの14歳の子供だって。


目の前の苦しむ仲間を助けることさえできないって。



私は奥歯を噛み締めた。



『くそっ!!くそっ!!!』



悔しさのあまり涙がとめどなく流れでる。



情けない情けない!!


何が妖精の尻尾(フェアリーテイル)実力者だ!


何がS級魔導士だ!


何が“白の民”だ!!


私は仲間1人救えない…

*→←****



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しおさば(プロフ) - 自分の気持ちに自覚したところで完結、、、? (1月14日 22時) (レス) @page50 id: e2a581894c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - @yuさん» レス失礼します!ほんとに同意見です、グレイ大好きなのでめっちゃにやけながら読んでたんでガチでショックすぎます( ; ; ) (9月6日 19時) (レス) @page50 id: c4b096ea32 (このIDを非表示/違反報告)
@yu(プロフ) - ニヤニヤしてたら終わりって文字見えて泣きそうなったの私だけ??? (7月4日 22時) (レス) @page50 id: fd33118340 (このIDを非表示/違反報告)
da_icePaL(プロフ) - 完結って書いてたから読んだのにこれはショック… (2021年11月9日 21時) (レス) @page50 id: 493013b9db (このIDを非表示/違反報告)
Karia(プロフ) - このお話の主人公の設定大好きです!これからも応募しています! (2021年8月20日 17時) (レス) id: 03658bccca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヤノえもん | 作成日時:2017年7月6日 22時

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