地獄手記/五 ページ7
閻魔殿
鬼灯「ただ今戻りました」
閻魔「あっ鬼灯君〜おかえり。お疲れ様、それでどうだったの？今回の脱走の件」
鬼灯「…またAさんが捕まえてくれました。謝礼は私から渡しておきました」
閻魔「え、そうなの？いや〜あの子すごいよねぇ。女の子なのにかっこよくて、ああいう子が獄卒になってくれたら嬉しいんだけどねえ」
天下の閻魔大王とは思えぬくらいのゆるい喋り方でニコ
ニコと鬼灯に話し掛ける閻魔。
しかし鬼灯の顔は無表情で、少し不機嫌そうにも見える。
鬼灯「あの方は私の下に就く事を嫌うでしょう、だから望みは薄いでしょうに」
閻魔「そっか〜残念だなぁ」
鬼灯「そんなことより仕事してください閻魔大王。昨夜飲みに行ったせいで仕事が溜まっています」
淡々と抑揚のない声で吐き出される言葉は閻魔の耳には届かない。
閻魔「そんなことより鬼灯君、昨日ワシの部屋にあった石像壊れちゃったんだよ〜君直せないの？」
鬼灯「…ﾁｯ、お前も壊してやろうかアホ大王……」
閻魔の背筋が凍りつくと同時に、間抜けな声が響く。
シロ「ほおずきさま〜〜〜！！」
鬼灯「シロさん、仕事が終わったのですか」
白犬のシロが尻尾をぱたぱたさせながら鬼灯の方へ向かってきた。
動物好きの鬼灯は反射的にシロの頭を撫でた。
シロ「鬼灯様っさっきね、なんでも屋のお兄さんにおやつもらったんだ！おやつ！！」
鬼灯「…Aさんのことですか、彼女は女性ですよ」
シロ「！そうだったんだ！！でもさ、鬼灯様ってたしかあの人と仲良くないよね？」
閻魔大王が横で「しまった！」という顔を浮かべた。
鬼灯「…私はそういうつもりではないのですが、彼女が私を恨んでいるので、そういうふうに見えてしまうんでしょうか」
シロ「そうなんだ…鬼灯様かわいそう…」
鬼灯「いえ、私の責任もありますから」
少し淋し気な顔でシロの頭を撫でる鬼灯。
シロもつられて淋しそうな顔になる。
シロ「…よかったら鬼灯様、何があったか教えてもらえませんか？？」
鬼灯「ああ、いいですよ。但しAさんには言ったことを漏らさないようにお願いいたしますよ。もし口を滑らしたらあなたの毛をプードルのようにしますからね」
シロ「う、うん！言わないです！！！」
シロは顔を青くしながら約束した。
鬼灯「では、お話しましょうか」
鬼灯「もう何千年も前の、ある村のお話です」
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ロード(プロフ) - 第二幕楽しみです！！続きが気になります！ (2014年4月2日 9時) (
レス) id: 8adf4c43ee (このIDを非表示/違反報告)
桜狗鬼 - 第二幕、楽しみにしています (2014年3月26日 12時) (レス) id: 6786725dbf (このIDを非表示/違反報告)
ハート(プロフ) - 良かったです！頑張って下さい！あと私も書いてるんで見てください (2014年3月20日 18時) (レス) id: cc78f0ff97 (このIDを非表示/違反報告)
ヨルノ - 更新楽しみにしています♪ (2014年3月17日 22時) (レス) id: f30c551a70 (このIDを非表示/違反報告)
コマ - 更新が少し遅めですね…。リアルが忙しいのですか？それならば、首を長くして待っております。 (2014年3月15日 10時) (レス) id: f30c551a70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏折 | 作成日時：2014年1月27日 19時
