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地獄手記/十三 ページ16

気づくと俺は、地面に倒れ込んでいた。
青々とした草が顔や手に触れ、もどかしい感覚を生み出す。


でも、何故だろう…とても、心地いい。
先程まではあんなに嫌悪感を抱いていたというのに、どうして…心地いいんだ…?

すると、ずずず…と黒い物体がこちらへ向かってくる。

A「言…霊…っ…」

虚ろな目つきで言霊を見つめると、言霊は隠れていた大きな大きな目をぎょろりと見開いた。

言霊『ァ…ァアア…ゃだ…怖、いよ…やだよ…た、すけ、…(殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる)いや、ぁぁぁあァアアああああ【憎い憎い憎い憎い憎い】[辛い辛い痛い嫌だ]ぎゃぁあ«死ね死ね死ね死ね死ね死ね»』

言霊に吸収された怨念たちが、醜い罵りの言葉を吐き出し続ける。
中には喰われた奴らもいるのであろう、腕や頭が見え隠れする。

しかし、俺は何処かで言霊に親近感を抱いていた。



────ああ、そうか。

地面に突っ伏したまま答えを導き出す。

A「俺、が…憎しみの塊だから、か…」

自虐的にふはっと息を吐くついでに笑うと、言霊に手を伸ばす。

言霊は「?」といった仕草をした。

A「来い、よ…」

言霊『…ナ、ん…で?【謎謎謎謎謎謎】《痛い、つららい…やだ》{ああああああああああああああああああああ}こ、わく…なィ…、ノか?』

A「怖くねえよ、お前を俺の一部にしてやる、なぁに…怖いことじゃねぇ、俺の、力になるんだ…」


そういうと、言霊は納得したのかなんなのかわからないが、神社の社から【本体】をずるり、と引きだしてき
た。

これで、俺は鬼灯を────


うちに秘めた野望を胸に、俺は言霊を受け入れた──────…。

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設定タグ:鬼灯の冷徹 , 鬼灯 , 夏折   
作品ジャンル:アニメ
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ロード(プロフ) - 第二幕楽しみです!!続きが気になります! (2014年4月2日 9時) (レス) id: 8adf4c43ee (このIDを非表示/違反報告)
桜狗鬼 - 第二幕、楽しみにしています (2014年3月26日 12時) (レス) id: 6786725dbf (このIDを非表示/違反報告)
ハート(プロフ) - 良かったです!頑張って下さい!あと私も書いてるんで見てください (2014年3月20日 18時) (レス) id: cc78f0ff97 (このIDを非表示/違反報告)
ヨルノ - 更新楽しみにしています♪ (2014年3月17日 22時) (レス) id: f30c551a70 (このIDを非表示/違反報告)
コマ - 更新が少し遅めですね…。リアルが忙しいのですか?それならば、首を長くして待っております。 (2014年3月15日 10時) (レス) id: f30c551a70 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏折 | 作成日時:2014年1月27日 19時

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