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だんだん寒くなっていき、冬が近付いてきたことがわかり始めた頃、私は夏目くんの家にお邪魔しているのだった。

夏「A、今日呼んだのは、Aに聞いてほしい話があるからなんだ」

私は夏目くんに呼ばれ、初めて夏目くんの家に訪れ――塔子さんはとても優しくて暖かい人だった――夏目くんの部屋に入り、向かい合わせで座っている。

貴「話って?」

夏「…………」

夏目くんは、鞄の中からこの間見た紙の束を出し、私と夏目くんの間を置き、

夏「『友人帳』のこと」

と言った。

夏「この『友人帳』は、祖母の遺品なんだ」

おそらく、たった一人の――唯一無二の血縁である夏目くんにとって、とても大切なもの。

夏「強い妖力を持つレイコさんは、多くの妖怪を負かして、子分となる証として、紙に名を書かせ集めた」

それが――この友人帳。

夏「名を呼ばれれば決して逆らえぬ契約書の束」

貴「……じゃあ、だったらその『友人帳』を求めて、夏目くんを襲う妖怪も少なくないんじゃない?」

夏「ああ、そうだ」

貴「……夏目くんは、それでいいの? そのせいで、夏目くんが死んじゃうかもしれないんだよ? そんなの、手放した方がいいよ」

夏「それはできない」

夏目くんは言う。

夏「祖母の大事な遺品なんだ。軽々しく手放せない。祖母は人とうまく付き合えなかったらしい。彼女を憶えている『人』はほとんどいないんだ。繋がりを持っていてやりたいんだ。他人事とは思わないしな」

夏目くんの眼は、とても真剣だった。

貴「それで、そんなお人よしの夏目くんは、その妖怪に名前を返すことにした」

夏「お人よしって……ああ、そうだ」

貴「話してくれてありがとう。私、夏目くんの力になりたいから、いつでも相談してね」

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設定タグ:夏目友人帳 , ぬらりひょんの孫   
作品ジャンル:アニメ
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紗嵐(プロフ) - 126位にランクインしました! 皆様のお陰です! ありがとうございます! (2014年3月13日 16時) (レス) id: f9f03150e8 (このIDを非表示/違反報告)
紗嵐(プロフ) - こばんさん» ありがとー! 嬉しいなっ☆ これからもがんばるねっ♪ (2012年8月31日 23時) (レス) id: 4a0538ac6c (このIDを非表示/違反報告)
紗嵐(プロフ) - 和美さん» 私も夏目ラブです! ありがとうございます!ありがとうございます! (2012年8月31日 23時) (レス) id: 4a0538ac6c (このIDを非表示/違反報告)
紗嵐(プロフ) - 皐月飛亜さん» ありがとうございます! とても嬉しいです! 頑張りますねっ! (2012年8月31日 23時) (レス) id: 4a0538ac6c (このIDを非表示/違反報告)
紗嵐(プロフ) - 狛夜さん» ありがとうございます! 頑張ります! (2012年8月31日 23時) (レス) id: 4a0538ac6c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗嵐 | 作成日時:2011年11月12日 17時

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