総大将と夏目レイコとの出会い ページ13
おじいちゃん――総大将と夏目レイコさんが出会ったのは、今からかなり昔の、リクオ君のお父さんである二代目が生まれていたか生まれていなかったかくらいのとき。
総大将はいつものように、それでもいつもより遠出をしていたらしい。
初めてきた町を、遠目で眺めていたときに、出会ったらしい。妖怪を殴っていたレイコさんと。
そのレイコさんの行動を見て、総大将は興味をもったらしい。
総「妖怪を殴るとは、面白い女子(おなご)じゃのう」
そんな総大将の声が聞こえたのか、レイコさんはその妖怪から紙を受け取り――おそらくその妖怪の名前が書いてあるのだろう――振り向く。
正面から見たレイコさんの顔は、絶世の美女である自分の妻、珱姫でないにしろ、それはとても美しいと思った。
妖怪に勝つほど強いのに、それでもとても儚げな人の子。
レ「あなた、ここら辺の妖怪じゃないわね」
総「わかるのか」
レ「なんとなく。雰囲気が違うのよ。こんな田舎町には似合わない、荒々しくて目立ちたい雰囲気」
総「……ほう」
そんなことを言うレイコさんに、総大将はますます興味を持った。
レ「あなたはどんな妖怪?」
総「儂はぬらりひょんじゃ」
レ「ああ。江戸時代に羽衣狐を倒したっていうのは、もしかして、あなたのこと?」
総「なんじゃ、儂のことを知っておるのか?」
レ「みんなが話してたわ。時代が変わるってね」
総「そうか」
こんな田舎町まで、自分の名前が知られていることが嬉しかった総大将は、本当に嬉しそうに笑う。
レ「ねえあなた、私と勝負しない?」
いつも出会う妖怪に言うように、レイコさんは総大将にそう言った。
総「……勝負?」
レイコさんの言っている意味が分からず、首を傾げる総大将。
レ「私が勝ったら貴方は私の子分。その代わり、私が負けたら、私を食べてもいいわよ」
総「……ほう」
総大将は、その目を光らせ、レイコさんを見る。
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紗嵐(プロフ) - 126位にランクインしました! 皆様のお陰です! ありがとうございます! (2014年3月13日 16時) (レス) id: f9f03150e8 (このIDを非表示/違反報告)
紗嵐(プロフ) - こばんさん» ありがとー! 嬉しいなっ☆ これからもがんばるねっ♪ (2012年8月31日 23時) (レス) id: 4a0538ac6c (このIDを非表示/違反報告)
紗嵐(プロフ) - 和美さん» 私も夏目ラブです! ありがとうございます!ありがとうございます! (2012年8月31日 23時) (レス) id: 4a0538ac6c (このIDを非表示/違反報告)
紗嵐(プロフ) - 皐月飛亜さん» ありがとうございます! とても嬉しいです! 頑張りますねっ! (2012年8月31日 23時) (レス) id: 4a0538ac6c (このIDを非表示/違反報告)
紗嵐(プロフ) - 狛夜さん» ありがとうございます! 頑張ります! (2012年8月31日 23時) (レス) id: 4a0538ac6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗嵐 | 作成日時:2011年11月12日 17時