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翌日
「おはよー!」
「おはよ、A。どうしたの?そんなにいい笑顔で。なにかいいことでもあった?」
「うん!聞いて、昨日ね――」
瑠衣に昨日の出来事を話す。
昨日の夕方、散歩をしていたら、瑠衣からもらった大切なキーホルダーをなくし、
探しても見つからず、悔しくて思わず泣いてしまったこと。
その泣き声に気づいたからなのか、
御幸一也という男子に話かけられて、一緒に探してみつけてくれたこと。
「ちなみに、名前聞いただけで、学校や学年聞きそびれちゃったんだよね・・。
御幸くん、眼鏡かけてて、めっちゃいい笑顔してたよ!
それに、多分あれは野球かな?ユニフォーム着てた」
「なるほど・・・。つまり、Aは御幸くんって人に一目惚れしてしまったわけと」
「・・・・はぁ!?////え、あ、うん!?何急に!?////」
瑠衣が急に変なこと言いだすから、思わずテンパる。
御幸くんに一目惚れ?え?確かに、とてもいい人だとは思ったけど!
「だってさ。Aとても楽しそうに話してたし、それに恋する乙女の顔してるよ。
話聞いてて、惚れておかしくないと思うし」
「・・え、あ、そう、かな・・。確かに、また会えたら会いたいって思ってるけど」
「また同じ時間帯に、同じ場所に行けば、会えるんじゃない?」
「あ、そっか。じゃあ今日も行ってみようかな」
こうして、私は再び御幸くんに会うために、今日も同じ時間、同じ場所に行くことにした。
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作者名:志乃 | 作成日時:2017年7月12日 0時