本日ハ雲天ナリ・・・109 ページ15
sideA
目を逸らしながら、照れ隠しで布を深く被る山姥切。
私なんかよりもよっぽど乙女に見える。
『・・・勿論、構いませんよ。
あまりゆっくり話す機会もありませんでしたしね。』
そう言って、私はスタスタと離へ続く廊下を歩き始める。
・・・・・・
・・・
『・・・はい、どうぞ。』
お茶を差し出すと、山姥切はおずおずと受け取る。
そんなに硬くならなくてもいいのに・・・
山姥切「・・・そういや、ここ最近ずっと霊力の練習をしていたが・・・
なにか掴めそうか・・・?」
一番最初に練習に付き合ってくれた山姥切は、
あの桜満開騒動()をよく知る人物の一人だ。
『・・・・・・ぅ・・・実は・・・まだこれといったコツも掴めてないんです・・・』
風呂掃除のことを話すと、山姥切は苦笑いをした。
山姥切「・・・確かに、掃除は楽かもしれないが・・・
まだ実践には程遠いな・・・笑」
『・・・・・・まだ、皆さんに手入れもしてあげられないですからね・・・。
審神者なんて名乗る資格は無いですよ・・・。』
眉を寄せてため息を零す。
すると、山姥切は少し慌てて、
山姥切「い、いや・・・俺は別にそんなつもりで言ったわけでは・・・!」
『・・・え・・・?』
山姥切「・・・・・・、仕方ないだろう・・・。あんたは少し特殊な審神者なんだ。・・・あ、良い意味でだぞ・・・?
・・・だから・・・その、別に焦る必要はないと思うが・・・」
私の何気なく放った言葉一つに、ここまで必死に励まそうとする姿が、何ともいじらしい。
そして、さっきも思ったことだが・・・
(・・・・・・あんまりまじまじと山姥切を見たことがなかったけど・・・)
布の下から覗くサラサラの金髪。
私の身長からだと、山姥切のエメラルドグリーンの目がよく見える。
毛穴ってなんですかとでも言いたげなツヤツヤお肌。
山姥切「・・・おい、聞いてるのか主。」
『・・・聞いてますよ。』
ガン見してしまっていたようで、山姥切が嫌そうな顔をする。
山姥切「・・・なんだ、さっきからジロジロ見て・・・」
『・・・・・・いや、・・・
・・・・・・綺麗だな・・・と。』
すると、ピシッと山姥切が固まる。
『・・・?』
山姥切「・・・・・・き、・・・
・・・綺麗とか・・・・・・言うな・・・!」
・・・・・・え?
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よぺ(プロフ) - 慧さん» なるほど!他の方のご意見も参考にしたいので、もう少々お待ちくださいね。私は最近の新しい刀剣をあまり知らないので、勉強してきます!(笑)。貴重なご意見とコメントありがとうございます! (2020年4月19日 7時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 最近の刀剣も出して欲しいです!伯仲の絡みとか、にゃんぜんとちょもさんとか好きなのでw続編も楽しみにしてます! (2020年4月18日 22時) (レス) id: e2c5fada44 (このIDを非表示/違反報告)
よぺ(プロフ) - 鶴難さん» コメントありがとうございます。なるほど、確かにちょっと度が過ぎているものがありますね・・・。もっと考えるべきでした。これからのお話の参考にさせていただきますね!ありがとうございますm(__)m (2020年4月16日 22時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
鶴難 - 夢主ちゃんは戦場では野性的過ぎて「戦場はサバイバルですから」と言ってもおかしくなく見えてきてしまった...まぁ、そこも魅力的なんだけどさぁ...みんなが後々苦労しそうだなぁ...。 (2020年4月16日 17時) (レス) id: 0c71642d46 (このIDを非表示/違反報告)
よぺ(プロフ) - 霞さん» おわぁ、なんて嬉しいお言葉・・・!(*ノД`*)・゚・。私も自分で書いてる癖に、早くハッピー本丸のお話が書きたくてうずうずしてます(笑)。まだまだ頑張ります、コメントありがとうございました! (2020年4月13日 16時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よぺ | 作成日時:2020年4月1日 17時