『本日ハ晴天ナリ。』第参章【刀剣乱舞】

本日ハ雲天ナリ･･･110 ページ16

side山姥切





俺が必死に弁解しようとしていると、





･･････


『･･････』






(･･･な、なんだ･･････？)


視線の圧が凄い･･･。







俺よりも背が低い主は、俺と話す時に、自然と上目遣いになってしまう。




下から見られては、布の意味が無い。


妙に小っ恥ずかしいというか･･･なんというか･･･。






山姥切｢･･･なんだ、さっきからジロジロと見て･･･｣





写しの俺がそんなに気になるのか。





＿＿＿


＿＿『･･･いや、･･････綺麗だな･･･と』
















･･････は？




顔に熱が集中するのが分かる。





山姥切｢･･･き、･･･綺麗とか言うな･･･！｣


びっくりして大きな声を出してしまう。








すると、主は


『･･･え、･･･思ったことを言っただけなんですけど･･･。

･･････あ、もしかして･･･

男の人に綺麗だというのは、あまり良くないのでしょうか･･･？ ･･･だとしたらごめんなさい。』




･･･とてつもなく冷静。俺とのこの温度差は一体なんだ。








山姥切｢い、いや･･･そうではなくて･･･。


･･･っ･･･俺は･･････写しだから･･･｣








･･･綺麗なんて、似合わない。








･･･そう言うと、主はハッとして、


『･･････そう、ですよね･･･
















＿＿･･･山姥切はどちらかと言うとかっこいい部類ですからね･･･。』


山姥切｢違うそうじゃない。｣






ダメだ･･･何一つ伝わってない。



さっきまでのちょっとしんみりとした時間がたちまち恥ずかしくなってくる。


気が抜けて肩を落とすと、主がこちら側に手を伸ばしてくる。





山姥切｢･･･あ、･･･主･･･？｣

















＿＿＿パサリ。







山姥切｢･･･！｣






主が、俺の頭に被っていた布をとる。









『･･･私は･･･写しとかはよく分からないですけど、




私にとっての山姥切国広は、あなたしかいないですから。』






山姥切｢･･･っ･･･｣





『･･･それに･･････せっかくかっこいい顔なのに、

隠してしまうのは勿体ないですよ。』





『･･･おぉ、やはり髪の毛サラサラですね。』と、布をとった俺の顔を見て、主は満足そうにしている。











(･･･はぁ、･･･。)













･･･本当に、あんたには敵わないな。

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