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イリーナ「あら、あんたピアス穴開いてるじゃない」
貴方「あ、そーなの。これがバレてE組に来たんだ」
イリーナ「へぇ、ピアス穴くらいどうってことないのにね」
貴方「日本の学校はそんなもんだよ。別に学校には付けてかないのに穴でもダメなの」
イリーナ「あら、じゃあ休日にお洒落楽しめないじゃない」
貴方「大学生まではイヤリングで我慢が普通ってとこ。私は小学生の頃開けちゃったから遅いんだけど」
イリーナ「良いじゃないの」
貴方「でしょう。高校行ったらもっと開けるの」
ピアスは好きだからあと何個か開けたい。高校はそういうのに寛容なとこ行くつもりだし。
志望校が国際色あるとこなんだよね〜。高校で留学したいんだ。前世は金銭面の都合で諦めちゃったし、今世こそ行きたい。
大学は海外の大学を受けたいし。
イリーナ「ま、膿まないようにね」
貴方「うん、ありがと」
イリーナ先生と服や化粧品のブランド、雑誌や映画の話とまさに女子というべき会話で盛り上がっていたら気付けば京都に着いていた。
わぁ、あっという間だ。
旅館に着いたら殺せんせーがグロッキー。酔うんだ。意外と繊細だね。
茅野「どう? 神崎さん。日程表見つかった?」
貴方「あれ、無くし物?」
茅野「うん。日程表がないんだって」
貴方「マジか。見かけなかったけど……落とした?」
真面目だからまとめてたけどしおりがあれば安心!な訳ない。それ重い。私も家に置いて来たし。まあまとめるのは面倒だったから必要なとこを写メっただけだけど。
え、携帯ダメでしょって? しーらない。
暗殺の聖地、か。確かにそうだ。
人口も、政治も、経済も集中して来たここには数々の権力者や思想家、運動家などが集まって来る。そんな彼らを狙って暗殺が増えるのも道理というものだ。
貴方「ん?」
?「え?」
ふっとすれ違いかけた同じ修学旅行生だろう集団に、覚えのある顔を見つける。
貴方「梨花?」
理科「え、Aちゃん!?」
わお、マジか。
赤羽「知り合い?」
貴方「そう。先行っててくれない? ちょっと話したいや」
杉野「予定通りの場所に行くから追いついて来てくれ」
貴方「オッケ〜」
梨花の方も許可を貰ったらしい。
貴方「じゃこっち」
梨花「おけおけ」
梨花こと園田梨花ちゃん。
去年関西に来ていた時、絡まれているのを助けてあげてからのメル友だ。
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作者名:mol/L | 作成日時:2022年8月3日 20時