モノクロ少女[あんさんぶるスターズ] (ページ22)

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零side ページ22

零(ここで姫降臨…かよ)

目付きがフッと変わる

それが彩芽が“姫”になった時の特徴

話せないはずなのに、まるで話しているように見える

いや、話せない事を忘れるほどまっすぐな言葉を投げてくる

零(くくくっ、今は通訳は必要ないな)

こういう時の彩芽、いや、“姫”には何もしない方がいい

その方が“姫”は輝ける

プロデューサーとしての実力を発揮できる

彩芽“彼女一人では無力です。輝けない…でも、あなた達は孤独ではない。『ユニット』でしょ？

星の名を持つ子供たち、『trickstart』あなた達の輝きを見せて下さい”

零(やっぱり、いつ見ても姫は輝いてるな)

彩芽“彼女は、きっとそれを何倍も何十倍にも煌めかせる。触媒です。希望の光です。それを失ってはいけませんよ”

そう言った“姫”の顔は寂しそうな…悲しそうな…そんな感じだった

俺たちが守れなかったたった一人の大切な“姫”

俺達を、五奇人や他の人を必死で守ろうとしてくれた

いや、守られてきた

あの小さな手に体に…

自分が壊れそうになっても尚、人を助けようと必死に駆け回っていた

零(なぁ、彩芽。お前は今も昔も変わらず、お人好しで優しいヤツだよな。)

そう思いながら俺は彩芽を見ていた