嘘の塊〜【黄瀬・青峰・赤司】完

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赤「A。その呼び方はやめてくれ。
征十郎で構わない」





いきなり...下の名前か。

私には少しハードルが高い...



貴「分かった」


ここは従う事にした。





赤「それと...涼太とはどうゆう関係だ？」





あー...そこも見透かされてるのか...





貴「体だけの関係」


私は素直に答えた。




握られていた手に力が入った



赤「くだらないな。
今すぐやめるんだ。
もっと自分を大切にするんだ。

そんな事をしていいのは
本当に大切に想う人とだけだ」






本当に大切に想う人...




私には一生無関係な話。





だけど...この人が助けてくれるなら...

この人を信用して良いならば...





体だけの関係なんか必要ない。




黄瀬君とはもう終わりにしよう。






貴「もう終わりにする」

赤「いい子だな」



そう言って頭を撫でた征十郎...
この人の優しい笑みは初めて見た。






何だか...すごく胸が熱くなった。





褒められた事なんか...
ずっと無かった...




征十郎...
あなたは...何者？








私、あなたを知りたい。



そう思ってしまった...









しっかりと繋がれたままの手。


そのまま体育館に入る...








これじゃあ...勘違いされてしまう。





手を離そうとすると
それ以上の強さで握られる。




貴「...征十郎...？」



赤「気にするな」








普段なら勘弁してほしいところ...

でもなぜか...ほっとしてしまう。




”僕に任せてくれ”
”僕に着いてこれば大丈夫だ”




この手からそう伝わって来たから。









黄「...赤司っち...
何でAっちと手繋いでるんスか？」


青「んだよ赤司！そーゆー関係かよ？
いきなり新しいマネジャーって
おかしいと思ったんだよなぁー」







赤「無駄口を叩くな。
叩く暇があるなら練習するんだ」







征十郎は否定も肯定もしなかった。







ただ...黄瀬君の視線が痛かった。








桃「赤司君！ごめんね。
委員会の集まりがあって遅くなりました。」







桃色の綺麗な髪の綺麗な人。






赤「大丈夫だよ。
桃井、新しいマネジャーだ。
よろしく頼んだよ」



桃「えっ？！
マネジャーやってくれるの？！

転校生のAちゃんだよね？？

嬉しい！！
仲良くしてねっ！！
今日から友達だよー！！」





たった今会ったばかりで...

友達...か...


それだけは信じれない...






貴「友達...じゃない」


桃「...えっ？」

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