嘘の塊〜【黄瀬・青峰・赤司】完

story19 ページ19

黄「Aっち...？」



貴「正直...好きとか愛してるとか...
簡単に信じれなかった。

私、自分の事しか考えてなかった。
悲しい想いをしたくないとか...
裏切られるのが怖いとか。

黄瀬君はきちんとぶつかってくれたのに...
黄瀬君の気持ちまで考えれなかった。

ごめんなさい」


黄「...オレ...本気で言ったっスよ
今まで冗談でも...嘘でも...
誰かに好きとか言った事ないっス」



貴「黄瀬君の本気...
ちゃんと伝わってたよ。
ちゃんと受け止めたい。

けど...私...まだ」

黄「分かってるっス。
オレの事まだ好きとか...
そうゆうの気持ちないんスよね。

分かっててオレ言ったんスよ？
だから待つっス...
Aっちの気持ちがはっきりするまで」




黄瀬君は真っ直ぐ...
しっかり私を見て言った。



青峰君が言ってた事分かる気がする。
自分より他人を気遣う人...




もし...黄瀬君を好きになれなかったら...

私はまた黄瀬君を苦しめる？






黄「そんな顔しないで欲しいっス。
大丈夫っスよ！
Aっちの気持ちがどんなんでも
オレ受け入れるっスから。

Aっちがオレに
こんな気持ちを教えてくれた...
それだけでも出会えた事に意味あるんスよ」




私が誰かを愛せる日が来るのか

誰かを好きになれるのか...


今はまだ分からない。




だけど...愛してもいいんだよって
青峰君にも黄瀬君にも教えてもらえた。





私はこれでまた一歩前に進めたんだ。





この学校に来て...あなた達に出会えた事

すごく感謝したい。




私は前にだけ進みたい。

もう...後ろは振り向かない。






お母さん...


私...恋をしたい。

そして誰かを愛したら...ずっと愛したい。
例え気持ちが変わってしまっても
誰かを愛した事を誇りに思える恋愛をしたい。



”本能に嘘をついていないだけよ”



母の言葉は深いと思う。
正直に生きてる...って事。


私も正直に生きたい。
けど私は絶対...母たちのようにはならない。


そうゆう人に巡り会って恋をしたい。



一生愛せる人を見つけたい。







貴「黄瀬君...部活行こう？」

黄「...そーっスね！
赤司っち怒ってるっスかね...」

貴「サボりだからね」




黄「...ハッキリ言うっスね(泣)」





私の心の中の真っ黒な闇が

少しずつ少しずつ...取り除かれて行く。









赤「涼太。グランド30周だ」



黄「...ま、マジっスか？！
赤司っち容赦ないっス(泣)」


赤「文句あるか？」


黄「ないっス...」

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