竹中半兵衛/恋慕の情ならいざ知らず ページ3
※SS。名前変換なし。
「豊臣に入る気は無いのかい?」
「えぇ、まぁ。
どんなに来ても貴方様の意に沿う答えなど得られないことなど解かっているでしょうに。
もう此方に訪れること罷りなりませぬ。
ここは、加賀領。
私たちが幼馴染だったのはもう昔の、遠い昔のことに御座います。
…内通を疑われます。」
「実際、内通の誘いをしているんだけど?」
「およしください。
こんな尼僧、どうでもよいでしょう?」
「実際、前田家では有力な力を持っている寺だ。
豊臣には有利だと踏んで言っているんだ。
…それに、僕が君を一身に誘うもう一つの理由を、解かっているだろう。」
「力を持っているのは、御師様で御座います。
もうひとつは―――もう髪を下ろしている身ですゆえ、お情けを。」
「還俗すればいい話だ。」
「その気は有りませぬ。
それらを踏まえて、豊臣に入るとしようと、本物の忠義など向けられるわけがなきや。」
こんな会話をしたのは、いつだったか。
まあ、貴方様がまだ命在るときだったのは確かでしょう。
土に埋められてしまった貴方の顔が私を見下ろすことのない今なら、簡単に言うことが出来よう。
あのとき言えなかった、
「本物の忠義ならかくも、恋慕の情ならいざ知らず」
私の舌から逃げ出した言の葉は、空に吸い込まれ消えていった。
いつか越しの答えは、貴方様に聞こえましょうか?
竹中半兵衛/If・・・→←大谷吉継/蝶とミツバチ、あるいはお花
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希望(プロフ) - 失礼します!リクエスト、させて下さい!良かったらですが、政宗様のお話をリクエストしたくて…学バサの方でリクエストしてもよろしいですか!!? (2017年6月8日 19時) (レス) id: f217a178dd (このIDを非表示/違反報告)
椿(小石の方)(プロフ) - 舞姫さん» はい!了解です。前の黒丸様と順番がゴチャゴチャになってしまうかもしれないのでご了承下さい。 (2017年4月1日 12時) (レス) id: 2a1e88c7e9 (このIDを非表示/違反報告)
舞姫 - リクエストでーす!えっと……竹中半兵衛様。明智光秀様を、出来たらでいいので、お願いしま~す。 (2017年3月25日 10時) (レス) id: f50ff2d6e1 (このIDを非表示/違反報告)
椿(小石の方)(プロフ) - はい!返信遅くなり申し訳ございません!別々で作らせていただきます。何かあればまた仰ってください (2017年3月23日 0時) (レス) id: 2a1e88c7e9 (このIDを非表示/違反報告)
黒丸 - リク良いでしょうか。弁丸、梵天丸、アニキお願い致します。 (2017年3月19日 22時) (レス) id: 892b25096f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椿(小石の方) x他1人 | 作成日時:2016年6月27日 18時