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35. ページ37

「お名前は?」

「咲良Aです」

「年齢は?」

「16です」

「住所は?」

「住所…、黄瀬。Aの住所覚えているか?」


家は分かるが、番地が思い出せずに黄瀬に問う


「えと、東京都○○市△−□です…!」

「ご家族への連絡先分かりますか?」

「あ…、A親が他界しててひとり暮らしで…」

「ご親族の方は?」

「従兄弟がいるそうですが連絡先は知らないです」




Aの発作が落ち着くこともないまま救急車は止まった


すぐにAは外へ出され、裏で待っていた医者と看護師の前に運ばれる



「A…!」

かかりつけ医だろうか

一目見てAの名前を呼んだ医師は救急隊員に向かって言う


「俺が親族だから、連絡は大丈夫です!容態説明お願いします!」



医師は救急隊員とAと共に足早に院内へ入っていった




Aが手術室に入れられて黄瀬とふたりで前の椅子で待つ



黄瀬は俯き表情が見えない


「A……ッ」


でも、そう呟いて力を入れた手は震えていた





.






.



どれくらいの時間が経っただろう

すごく長かった気もするし、短かった気もする



手術中のランプは消え、目の前の扉が開いた



そこから出てきた医師の姿に思わずふたりで立ち上がる



「Aはッ…!?」


黄瀬が掴みかかる勢いで医師に詰め寄る




「大丈夫だ。発作は収まったし、今はまだ意識は戻ってないけど直に目を覚ますだろーよ。まだ面会はダメだけどな」



そう言って伸びをする医師には若干の疲労の色が見えた



大丈夫 という言葉に安心して息をつく



「Aはどこか悪いんスか…?」


心配そうな不安そうな泣きそうな顔をして尋ねる黄瀬


その言葉に俺も医師の方を見た

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アニオタ - 話の終わりかたがいいですね! (2018年3月19日 6時) (レス) id: 47e23c8f52 (このIDを非表示/違反報告)
ちかぱん(プロフ) - お話読ませていただきました、最後の方めっちゃ涙でました…最後の、涼太くんっていうのでもう涙がやばかったです。これからも別な作品頑張ってください! (2016年8月9日 0時) (レス) id: 0e9fe126f4 (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - 杏花莉さん» コメントありがとうございます!このお話は自分自身かなり思い入れのある作品なので、そう言ってもらえてとても嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2016年8月3日 13時) (レス) id: eb7460b4b9 (このIDを非表示/違反報告)
杏花莉 - 読ませていただきました!もう最後のほう涙がとまらなくて...。すごく感動しました!これからも応援しています! (2016年8月3日 1時) (レス) id: 154f442b08 (このIDを非表示/違反報告)
ぱえりあ(プロフ) - 作品読ませていただきました。病気系のお話って大体記憶取り戻したりしてハッピーエンドが多いので、この終わり方はすごく良いなと思いました!素敵なお話でした。 (2016年7月2日 7時) (レス) id: 2f5d300daa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:やん | 作成日時:2016年4月4日 20時

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