君の嘘、僕の嘘

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みやっちの隣りに
座らせてもらったはいいけど、



目の前には、藤ヶ谷さん
その隣りに横尾さん



やっぱり場違いな気がしてならない




藤「Aちゃん、何飲む？」




見るとみんな生ビールを飲んでいたから




私「あ、じゃ、私も生ビールが
いいです」



横「Aちゃんお酒飲めなそうな
イメージだったけど、いけるんだ」




どんなイメージ？それ




私「はい、強い方だと思います」



横「いいね、かわいこぶってる子より
俺そういう子の方が好き」




さすが、アイドル



横尾さんも、さらっと言ったよ



歯の浮くセリフを





美味しい料理と美味しいお酒



みやっちの面白い話



藤ヶ谷さんのスマートな気遣い



そして、意外と長い横尾さんのお話



そんな、不思議な空間が
だんだんと、緊張を解き、
私は笑いがとまらなかった




藤「あ、やばい、楽しくて
本題忘れてたわ」




本題？



なんだっけ？ 私もなんでここにいるのか



忘れてた




藤「Aちゃん」




藤ヶ谷さんは、玉ちゃんと樹さんの
話をした




藤「玉にとって、樹さんが自分から
離れてった事は、トラウマなんだよ。
自分がどんなに好きになっても、
どうせ離れてくって思ってる。」




そんな悲しい事、



いつも考えてたんだと思うと、



胸が痛くなる



それと同時に、そんなに好きだったんだって



思ったら、ショックだった





……ぐびっ


目の前のお酒を飲み干す




宮「あ、ちょ、大丈夫？」



私「おかわり」



宮「いや、もうやめといたほうが……笑」



私「おかわり」



宮「はは、すみませーん、
ビール追加で」




飲まなきゃ、やってられない




藤「それでね、なんでAちゃんに
この話をしたかというと……」



私「これ以上好きになっても
無駄って事でしゅね」



横「あ、噛んだ(笑)」




横尾さんには、言われたくないんだけど




藤「その逆。俺はね、
Aちゃんは、樹さんを
越えられると思うんだ。
はじめて言ったんだよ、Aちゃんと
いると樹さんを思い出すって」



私「……似てるって事でしゅか？」



宮「……酔ってるなぁ(笑)」




うん、いい具合にお酒が
まわってる気がする

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