恋愛禁止令解除？【うたプリ】

２８ ページ30

ピーラーで皮を向く音也の横で、私は涙を目に浮かべながら玉ねぎを切る





あ「(目にしみる…)」

音也「A、どうやってき」





私を見るや、音也の言葉が止まる
すぐに私の側へきて、






音也「どうしたの？泣いて。そんなに玉ねぎ嫌い？」






そう言って私の目に手を伸ばし、溜まっていた涙を拭う







音也「俺、ちゃんとAの分も食べてあげるから…。泣かないで？」

あ「あ、あの音也」

音也「ん？」

あ「嫌いなんじゃなくて、目にしみてるだけだから…」






音也「あ！そっか、よかったぁ」




私の頭をくしゃりと撫でる
こんなささいなことでも心配してくれる音也にひろかな喜びを感じながら、




あ「さて、やろ！」






私たちはカレー作りを再開した


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿




あ「あと煮込んでルー入れるだけだよ」

音也「やったね！」




やっと一通りの作業を終えた私たちは、息をつきソファーにすわる
外はすっかり日が暮れていた




あ「音也、お鍋の様子みてきて〜」

音也「まかせてよ！」

あ「ソファーで横になっててもいい？」

音也「いいよ。ゆっくりしてて」



音也は私の頭を優しく撫でたあとゆっくりと立ちキッチンへ向かう



あ「ふわぁ〜…」


ひとつ大きなあくびをすると、突然襲ってくる睡魔
ソファーに横になり、少しだけ目を瞑る



あ「(すこしだけ…)」







気づけば眠りに落ちていた



〈無防備なキミ〉

２９→←２７

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す