非公開005

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迷いに迷った末、結局Aに選んだのは
オーバーサイズの七分袖の白Tシャツと、
これまたゆるゆるな膝までの黒のハーパン。



試着したときに一番可愛かった組み合わせ。
連写しまくったよ、軽く十枚はね。
だってさ、こんな可愛い子他にいないし。



『やった〜渉くんの服〜！』



Aは気に入ったのか、
さっき買った服をそのまま着ている。
手元には着ていた服が入っている紙袋。



ショッピングセンターをぶらぶらしていると
甘い香りが漂うクレープ屋さんに着いた。
めっちゃA食べたそう…



「おやつにするか。Aは何がいい？」



『いいの？じゃあ、チョコバナナ！』



チョコバナナとストロベリーを購入し、
近くにあったベンチに二人並んで座る。



「はい、チョコバナナ」



『ありがとう〜！いただきます！』



大きなクレープを両手で食べるA。
小さい子供みたいで可愛い。
美味しかったみたいで、ほっぺがゆるゆる。



『渉くん、一口ちょうだい？』



「良いよ。あーん」



ストロベリーも気になるようで。
“あ〜”と言いながら口を開けて待っている。



ぱくり、と俺のクレープを食べるA。
…なんか、小動物に餌付けしてるみたい。
めちゃくちゃ可愛い。



『渉くんも、あーんしよ？』



「お、良いの？」



『いいのいいの！
渉くんは友達で仲間なんだから』

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