校長の影 ページ17
FromA
それから数日、いつも忙しくて魔法省か校長室にいるのが常な筈の校長の影を至る所で見るのを気にしないふりをするのが大変だった
「日曜の午前に校長が校庭にいるなんて変よね…大体魔法省にいるのに」
「仕事に飽きたんじゃないかな?」
さっきまで一緒に遊んでいた子とサッカーボールを抱えて昼食に向かっていた時の会話だった
やはり校長をよく見るのは私の気のせいじゃないらしい
大広間に入ると校長の姿が見えたと思ったら校長と目があった
その時、またあの頭に声が響く時特有の周りの音が聞こえにくい状態になり、この距離からじゃ聞こえない筈の校長の声が脳内に響いた
『昼食後、校長室に来て欲しい』
これは恐らく、校長が意図的に自分の思考を私に読ませているという事だ
私は同じように校長を見つめて念じた
『分かりました、校長先生』
離れた所の人に使った事はなかったので不安だったが、校長が頷いたのを見るとちゃんと伝わったらしい
「どうしたの?座れば?」
「うん…今日はなめこのお味噌汁に鯖の味噌煮だ!流石ホグワーツの調理係!」
今もお菓子を送り、和食を作り続けてくれてる彼らには本当に感謝してる
「今日のそのおかずは何?」
「蒲鉾だよ。食べていいよ」
最近は副菜までちゃんとついた和食が毎食準備されているので、周りの友達も日本食を気に入って来ていた
夕食後、校長室の前には辿り着いたが合言葉が必要らしく、私はその前で右往左往していた所、スネイプ先生が現れた
「…合言葉、解ります?」
「あぁ、お前を連れてこいとの事だった」
「え、先生も呼ばれてるんですか?」
私が少し後退りしたのを見て先生は私の腕を掴んでガーゴイル像の前に歩み出た
「…ペロペロ酸飴」
「まさかのお菓子が合言葉…」
「ほーぉ、来たかの。2人とも」
校長は中央奥側の机の前に腰掛けている
先生はその前に立ったので私は彼の右斜め後ろに立った
「今日来てもらったのは他でもない、皇君がさっきも使った能力の事だ」
「さっきも使った?」
先生が私の方を見る
「そうじゃセブルス。この子は既に心を読み、読ませる事ができる」
「…やはりそうか」
「で、でも…自分でもやり方はよく分かってなくて…」
「それが不思議なんじゃ。まっこと不思議じゃ」
校長は椅子に深く座り直し、私を見つめて来たので私は視線を外した
「外さなくとも君は見せないようにできるじゃろう…だが呪文を元から使わずにこのような事ができるのは中々、魔法使いの中でも類を見ないのじゃ」
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エマ - 「私だってもう教師なのに」という教授のセリフが堪らなく可愛くて悶絶しました。ありがとうございます。 (2月12日 0時) (
レス) @page27 id: 39c076b3bd (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - お話とても面白かったです。この先どうなるのか更新楽しみにしています。 (2023年3月9日 23時) (レス) @page33 id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
nagisa(プロフ) - 箱さん、コメントをくださり誠に有難うございましたした。 (2023年3月8日 3時) (レス) @page31 id: d439bf7a27 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年2月27日 22時) (レス) id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
nagisa(プロフ) - ユカさん、ありがとうございます。もう少し頻繁に更新できるように頑張ります。 (2023年1月16日 22時) (レス) @page30 id: cffaeac670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nagisa | 作成日時：2022年3月13日 8時
