【番外編】帰国子女の君ｰ青峰ver. ページ39
青峰side
青峰｢っしゃ！｣
俺はいつものように大好きなバスケを残ってやっていた
ガラガラ
？｢っ、ごめんなさい！｣
突然開かれた体育館のドアの向こうには見知らぬ女が立っていた
青峰｢誰だお前？｣
A｢私はAA！一昨日転校してきたの｣
青峰｢へー。なんでこんな時間にここに？｣
A｢君こそ1人で何してるの？｣
青峰｢見りゃわかんだろ？バスケだよ！あと、俺は青峰大輝だ｣
A｢バスケか！大ちゃんバスケうまい？？｣
青峰｢大ちゃんっ！？｣
A｢大輝君でしょ？だから大ちゃん！それよりバスケうまいの？？｣
青峰｢ほらよ｣
やってみた方がはえーだろと俺はボールを投げる
A｢よーし、負けないぞー！｣
そう言ってボールをつくこいつの人懐っこさに自然と気を許していた
青峰｢お前からでいーよ｣
A｢お前じゃない！Aっていう名前があるの｣
青峰｢勝ったら呼んでやるよ｣
A｢じゃー負けられないね｣
ふふっと笑ったかと思うと一瞬で真剣な眼差しで俺を見る
青峰｢こいよ｣
そう言った瞬間に始まったドリブルに目を奪われる
まるでボールと一心同体にあるかのように見えるその動きは俺が憧れたストリートバスケそのものだった
青峰｢お前その動きどこでっ…｣
その一瞬のすきにこいつは俺を抜いてゴールに走り出す
青峰｢あっずるっ！！｣
急いで追いかけるが追いつく頃にはボールはあいつの手を離れていて一直線にゴールに吸い込まれていった
A｢1点もーらい！｣
振り向きざまにそう言うこいつに笑みがこぼれる
青峰｢やるじゃん、A｣
えへへと笑うこいつ、いやAは次大ちゃんだよとボールを差し出した
青峰｢おうっ！｣
それから俺達はお互い夢中でボールを追いかけた
先生｢お前らいつまで残ってるんだ！｣
青峰｢っやべ！｣
A｢い、今帰ろうとしてたところでっ｣
突然ドアが開いたかと思うと怒鳴り声が聞こえ、慌ててボールを片付ける
先生｢学校閉めるから早く帰れよ｣
A｢は、はーい！｣
Aの返事にそのままドアは閉められた
A｢怒られちゃったね｣
青峰｢あぁ。｣
A/青峰｢ふふっ/ははっ｣
そう小さく呟くと俺達は同時に笑いだしていた
こいつおもしれーな。そう思った
青峰｢しゃーねー、帰るか｣
A｢うん！｣
それから後片付けを済ませると、すっかり暗くなった校舎を歩きだした
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作者名：凪咲 | 作成日時：2019年2月1日 1時
