Fake。18 side 2 ページ36
「…うわぁっ」
Aちゃんの第一声。
やっぱり連れてきて良かった。
コテージに戻って着替えてご飯を食べて
Aちゃんとドライブに出かけた。
連れて来たのは星が見渡せるところ。
一応観光スポットだし
もっと人がいるかなと思ったけど
夜も遅いからか人がいなくて貸切で。
車から降りて2人で外も歩けた。
雨が降った後だからもっとモヤがかかってるかと思ったけど
風が吹いていたせいか思った以上にスッキリしていた。
目が慣れてくるとどんどん見える星が増えてくる。
「すごく綺麗っ！」
笑って俺を振り返るAちゃんが
めちゃくちゃ嬉しそうで。
「ね、いいとこでしょ？」
「うん！」
素直に頷くAちゃんが本当に嬉しそう。
連れてきて良かったなー。
少しして
「……ニカ、ありがと」
空を見たままAちゃんが言う。
「ん？」
「ダイビングに出会わせてくれた事も、この前作った料理持って帰ってくれたら事も」
呟くように言ってAちゃんが俺を振り返って
「あと、さっき迎えに来てくれた事も」
言いながらはにかんで笑う。
迎えに行ったのが嬉しかったって言われたのは
ものすごく意外で。
俺が勝手に行っただけだし
あの後すぐ雨止んだし
俺的にはめっちゃキス出来たからむしろ俺がありがとうなんだけど。
…なんて言えないから。
「雷だいぶ前から鳴ってたでしょ？鳴ったらすぐに帰りなさいっ」
なんて説教しか出来なくて。
ウザがられるかなと思ったけどAちゃんは反発せずに
「滝、見てみたかったんだよね」
また星を見上げて普通に話してくる。
「あー、あるね」
俺も星を見上げた。
「でも全然水無かったよ」
「あはは、最近天気良かったからじゃない？」
「うん、そうみたい」
しばらく2人で黙って空を見てた。
風が心地良く吹いてて
ずーっと見ていられそうだけど。
明日の事を考えたらそろそろ寝ないとなんだよね。
だから
「また来ようね」
帰ろうじゃなくてまた一緒に来れたらと思ってそう声を掛けたら
「うん」
嬉しそうに笑うから。
その笑顔が堪らなくて。
俺も嬉しくて自然と笑顔になった。
「じゃあ、ん」
手を出すとAちゃんも自然と手を出す。
手を繋いで車に戻って
車の前に着いた時、何となく手を解きたくなくて。
2人で立ち止まっちゃう。
お互い黙って見つめ合うと
どちらともなくキスをした。
…どんどんキスが普通になってくる。
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shizu(プロフ) - はるるさん» ありがとうございます！はるるさんも熱中症には気をつけてくださいね！ (2020年8月18日 0時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさん» 楽しみにしてます！まだまだ暑さが続くようですので、健康にはお気をつけください。 (2020年8月16日 7時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - はるるさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてものすごく嬉しいです(〃▽〃)少しずつですが更新していきますのでまた是非読みに来て下さい！ (2020年8月15日 10時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさんの作品、ほぼ全部見てます。大好きです。これからも応援してます。 (2020年8月14日 10時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2020年7月18日 15時
