【wrwrd!】俺達はお前を忘れられない【短編集】

＊ ページ7

……ん


………………っぺん









『グルッペン』

gr「………A？」

『そうだよ…大丈夫？』


珍しいね、なんて言ってへらりと笑うA

その手には書類が持たされている



『グルッペン、トントンがこれを至急で頼むってさ』

gr「はぁ……わかった」


何時間くらいベッドに沈んでいたのか、もう日は昇っていた

眼鏡をかけてAから書類を受け取る






『グルッペンさぁ……w』

gr「……なんだ」


『いや…w言って良いのかなこれw』



言え、と目線を送れば

Aはなんだか面白そうにしてこちらを見ていた


『ずっと俺の名前呼んでんの…w悲しそうな顔して』

gr「……そういう夢を見たからな」

『ふーん？』




近くの椅子を俺の横に持って来て座ると、どんな夢?と問いかけてくる

どうせ濁してもまた聞いてくるに違いない


gr「…お前が俺を庇って、通り魔に殺される夢だ」

『うわ、ひど』

gr「しかも俺はそれを受け入れられなくて……お前の幻影を見ていたゾ」




それはちょっと面白そうかも、と呟くA

チラッと軽く視線を移せば、Aは俺の手元を眺めている



『…どうする？俺が本当にグルッペンのこと庇って死んだら』

gr「さぁな」

『………とりあえずロボロのことはよろしくね！絶対引きこもるよ』


gr「そうならないようにしろ」

『ははw確かに』





出来た書類をAに渡す

ご苦労様です、と笑って受け取るAの顔は…夢に出て来たものと同じだ


やけにリアルな夢



ものは試しにと、「翠川」と声を掛けてみる

部屋を出て行こうとしていたAは振り向き、誰それ？wなんて言ってへらりと笑う



『確かに俺は日本出身だけど、名前は違うよ？A･ビリジアンだから！』

gr「わかってる」

『……？変なの』





ドアノブに手をかけ、部屋を出て行こうとするAだったが

何を思ったのか、またこちらを向いた



『そういえば…そこに飾られてる絵はグルッペンが描いたんだって？』

トントンが言ってた！と無邪気に言うA


そうだが…と返せば、へー、と興味なさそうな返事









『…俺、あんま絵のこととかわかんないけど』

gr「…………？」









　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　
　
　
　
　
　
『今まで見た絵よりは、グルッペンの絵が好きだわ』









　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
俺は

お前に並べたんだろうか

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