34ページ ▽手伝いなんて嫌です。 ページ38
『なんっで私がこんなこと……！！』
いつもだったら静かに本を読んでいられる午後3時。
私は大量の書類に囲まれながら思わずダンッと手を机に叩きつけた。
*
事の始まりは２時間前。
シンドリアは今、とっても忙しい繁忙期。
というわけで図書館も資料を取りに来る人達が慌ただしく出入りしていた。
それはあのお固い政務官さんも同じで。
いつもなら図書館に入るな、なんて言うところだけど、目の下に濃く刻まれているクマを見れば流石にそんなこと言えない。
というわけで声は掛けずに去るのを待っていると、あいつは出ていく寸前で足を止めた。
そして振り向いて一言。
｢ミュセルって、勉強ならなんでもできるよね？｣
*
………というわけで。
『はぁー……ほんっとありえない……』
政務の仕事、押し付けられました。
私、図書館長なのよ！？
なんで私が政務の仕事をしなきゃいけないのよ！
そりゃあ勉強なら何でもできるわよ。そう、数学だって例外じゃない。
だけど好きかと聞かれれば話は別。
私が好きなのはあくまでも読書だ。本だ。数学なんてこれっぽっちも好きじゃない！
思わず舌打ちをしつつ、書類を片付ける。
ちなみにさっきジャーファルさん曰く、私の仕事の処理速度はかなり早い。らしい。
知るかそんなこと！だからなによ！
ガリガリとペンを動かしながら、前でのんきにフクを撫でている男の子に声をかけた。
『おいクソガキ』
｢なんだクソババア｣
ソラくんはフクから目をそらさず、しかし間髪入れずに返してくる。
はー…ほんと生意気……
が、仕掛けたのはこっちなのでスルーして聞く。
『あなた数学得意だったりしない…？』
｢は？数学ぅ？｣
今度はちゃんと顔を上げたソラくん。
｢……俺、生物以外は何もできねえけど。｣
『ちっ…使えない……』
｢うっせえよ！ていうかあんた子供に政務の仕事押し付ける気だったのか！？｣
『あはは。あったりー。』
｢うわぁ最低だな！｣
いや最低なのは部下とはいえ図書館長の私に仕事を押し付けたジャーファルさんです。
繁忙期だろうが知ったこっちゃないわよ。こっちにもこっちの仕事があるんだから！
『じゃあ使えないソラくん、ちょっと仕事引き受けてくれません？』
｢前置きが余計だ。｣
『この出来上がった仕事、政務室まで届けてよ。』
｢は？何で俺が…｣
『今あいつの顔見たら百科事典ぶん投げちゃいそうだもの。』
｢い、行きます行きますいってきます。｣
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紀美野愛(プロフ) - ranuさん» ほんとですか！ありがとうございます！私も白雪姫の回は気に入ってるのでとても嬉しいです笑 (2016年7月21日 9時) (
レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
ranu - 白雪姫の話めちゃくちゃ面白かった!!!ミュセルとジャーさんのツッコミ確かになwwww都合良過ぎるししかもsi体愛好家の●●で目覚めるってwwwww・・・・まぁとにかく、めっちゃくちゃ吹き出しました。。。。 (2016年7月20日 20時) (レス) id: a075aa479c (このIDを非表示/違反報告)
紀美野愛(プロフ) - カマズミさん» あぁ！ビーチバレーか！ありがとう！落とし穴wwww (2016年3月7日 21時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
カマズミ(プロフ) - フツーにビーチバレーとかかなー、って思ったら下にすごい人がいたww (2016年3月7日 21時) (レス) id: f71029ae57 (このIDを非表示/違反報告)
紀美野愛(プロフ) - むすさん» 待って笑ったwwwww館長さんが真顔で落とし穴作ってるとこ想像しちゃったんだけどwwwww (2016年3月7日 20時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
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