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今日も散々な日だった。
4限目の体育はバトミントン。勿論、ペアを組んでくれる人はおらず、1人でも出来るような基礎練習を体育館の端でやっていた。
その後の昼休憩の時間はボッチ飯。1人お弁当を食しながら、校庭でサッカーをしている生徒を眺めていた。
A(僕もあの中に入りたいなぁ…)
そんな叶いもしないことを思っていた。
放課後はクラスメイトに日直を押し付けられ、帰る時間が遅くなってしまった。
A(そういえば、今日の午後は雨が強くなるって予報だったな…さっさと終わらせないと)
今日は午前で授業終わるから、早く家に帰れたのに。
A「よしっ、終わった！」
A(今はまだ小雨だし、早く帰ろう)
そう思いながら、傘をさす。
A(もう真っ暗じゃん…)
元々人通りが少なく静かな通学路は、雨や暗闇の影響でさらに静かだった。ただただ、雨が地面に降り注ぐ音だけが聞こえていた。
A(こんな夜遅くに帰ったら、母さんに怒られる…)
そう思い、俯きながら歩いていた。
すると突然、突風がやってきた。
A「うわっ！！！」
突風で傘が折れ、驚いた僕は傘を手放してしまった。全身が雨に打ち付けられる。
A「最悪だ…」
あの傘は僕のお気に入りだった。２年前に母親に買ってもらったものだった。もう売ってないだろう。
「ニャー」
A「痛っ」
いつの間にか塀の上にいた猫に足を踏んづけられた。
「ニャー」
透き通った猫の目は、僕のすべてを見透かしているようで、僕には猫の話す言葉は分からないけれど、「ご苦労様」と言われているような気がした。
家に帰ると、母親はいなかった。怒られないという安堵と、１人という不安が僕の中で入り混じっていた。
リビングの机の上には、ラップがかかった夕食とメッセージが置かれていた。
〔出張で一ヶ月程度家を開けるからね。〕
A「え…」
出張なんて聞いてなかったから、とても不安になった。
A(これから1ヶ月は学校だけでなく、家でも1人なんだ━━━)
続く
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作者名：ねるｚZ | 作成日時：2018年7月14日 16時
