皆さん、取り合う女の子を間違えていると思います。逆ハー【黒子のバスケ】

間違い　11 ページ12

チョークの音が響く教室。



今は授業中。


ちなみにクラスには、緑間がいる。



隣の席だ。



強いていえば、今日から。


朝、昨日し忘れていた席をしてなった。



窓際の席でラッキーと、思っていたら隣が緑間。


やった。ラッキー。大人しいから。




前の隣の席の奴は、クラスの盛り上げ役みたいな奴で鬱陶しかった。



わざわざ私に振ってきたり、もうほっておけって感じだった。




あー…隣は静かだし、風が気持ちいい…。


心地よい風にウトウトしていると、


脇腹が何かにつつかれた。



緑)「地図帳を見せてくれないか？」

A)「地図帳？いいけど…珍しい」

緑)「違うのだよ。忘れたのではなく、黄瀬に貸したまま返ってこなかったのだよ」

A)「そう。はい、どうぞ」



地図帳を緑間の手に渡すと、首をかしげて


緑)「薄は見ないのか？」

A)「うん。ちょっと眠たい」

緑)「そうか。ありがとう」


緑間はそう言い、また授業を真剣に聞き始めた。


真面目だな。


あー、眠い。寝よう。






緑間side



薄に地図帳を返そうと、ふと薄をみると、窓の横の壁に持たれて眠っていた。


静かな寝息が聞こえてくる。


思わず見とれてしまった。


いつも少しひねくれた事を言う口は、閉じられており、閉じた目は長い睫毛でふちどられている。


可愛い。


そう思った。



って、何考えているのだよ！



あんな事を思った自分に自己嫌悪しながら、薄の机に地図帳を置く。



一息を吐き、前を見ると、このクラスの盛り上げ役の男がこちらを見ていた。


その男は俺が見ている事も気付かず、何か切な気な眼差しにこちらを見ていた。


強いて言うならば、薄をだ。


A)「ん…」


そんな事を考えていると、薄が目を覚ませた。


緑)「おい、後10分だから起きておけ。授業は、聞くための物だ」


そう言い、右肩を揺らす。


まあ、「うるさい」と速攻で返されるだろうな。


そう思っていたら、


A)「うぅ…だって眠い…緑間のばぁか…」



ふにゃっと笑って、滑舌の回っていない口調でそう言って、肩の手をきゅっと握られた。


ぼぼぼっと体の体温が急激に上がった。


心臓がうるさい。熱い。

なんだ、これは…。


薄は、そのまま寝てしまった。

俺の手を枕代わりに使ってだ。


緑)「っ〜…」


何か耐えきれなくなっていると、視線を感じて前を向くと、先程薄を見ていた男が俺を睨んでいた。


何なのだよ。あの男は。

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