泣き顔マニア ２

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━━それから何日か後、




ふんふんふーん♪って仕事しながら鼻歌うたってる裕太が目の前のデスクにいて




「…………ご機嫌だね、」




って、頬杖をつきながら
わざと嫌味混じりに言うと
はっ！(゜д゜)としたように、口を閉じた。




「っふふ、別にいいけどさ〜」




ほんっと分かりやすすぎて笑えてきちゃうよ。

何かしら遥さんといいことがあったのかな、
それがどんなことか、なにがあったのかは
さすがに聞きたくないから聞かないけど。





「………なんかAも雰囲気変わったね？」


「そう？」




もしそうだとしたら
完全にあなたのおかげ、というか
あなたのせい、なんだと思う。

でも笑えてるし、泣かずに生きてる。

ちょっとずつでも
また裕太といい関係性になってるといいな。





.





「あ、Aと裕太。
今週末の北山の送別会参加するだろ？」


「あ、はいっ」





今週末は北山先輩の送別会。

いよいよもう早いものでお別れが迫っていた。





「今店任されてんだけどさ〜。
お前らあいつと仲良かっただろ？
どんな店がいいかな？」


「ん〜……、」




裕太と顔を見合わせて、答えはひとつ




「「お肉の美味しい店？」」




揃いも揃って同じことを言うもんだから
仲良しかよ、って幹事の先輩に笑われた。





「ねぇ裕太、送別会の時もちゃんと約束守ってね…？」


「あー、うん。
でもいいの？本当に」


「いいのいいの、もう迷惑かけたくないから」




裕太が遥さんとまたいい感じになったことを
北山先輩には言わないで、とすぐに約束を取り付けてた。

だってそんなの知られたら
また先輩は私のことを心配するに決まってる。

もうさすがに
先輩に涙を見せたくはないんだ━━。





「それはフリじゃないよね？
本当は言って欲しいとか？」


「違う違う！まじで違う！」




………若干不安はあるけど。

裕太は約束はちゃんと守る男だし
最後はちゃんと
良い後輩でお別れしないと。

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