HONEY LOVE １

痴話喧嘩？ ページ19

───とある夜の出来事。








「ひっ、こ、こわっ、！！」


「んー」


「ひ、ひろ、これ怖っ……、ぎゃー！！」


「んー」


「ねぇ、何今のゾンビ、怖っ！
たすけて！」


「んー」


「・・・」







目の前の無駄におっきいテレビで繰り広げられてる映像。

ひろが見たがってた、ちょっとぐろめな人が人を食べるっていう映画。

予想以上に怖くて怖くて
隣に座るひろの腕にぴったりくっついてるけど
無反応でテレビにかじりついてる。








「こわいよぉ…見るのやめようよぉ…」


「んー」


「夜寝れなくなるよぉ…」


「んー」






「ぷちっ(キレた音)」







───プツッ、






「あっ、お前なんで消すんだよ」


「怖いんだってばぁ！！」


「俺まだ見てたじゃんかよ〜」


「だったらちょっとでもこう
彼女をフォローしながら見てよ！」


「んな無茶な、フォローてなんだよ」






なんなの？って
改めて言われると難しいけど…。







「何だよお前怖がってかわいいな、とか。」


「うわ、今の聞いただけで俺鳥肌たった」






ほら、って腕を見せつけてくるから
ぺしっと軽く叩いてやった。







「んだよ、そんなん藤ヶ谷に言ってもらえよ〜」


「言ってもらえるもんなら言ってもらいたいよっ」


「はぁー？」







じとっ、て睨んだひろは
さっきの仕返しかのように
ぺちっとおでこにデコピンをしてきた。







「痛っ」


「藤ヶ谷んとこ行っちまえ」


「行けないよっ、今スッピンだしっ」


「なんで藤ヶ谷にはスッピン見せたくないんだよ〜」


「いててててっ、」







こめかみを両手のグーでぐりぐりされて
少し膨れてるひろが、真正面からそのままの体勢で私を見つめた。







.









「……寝るか」


「え？寝るの？」






結局映画は見なくていいのかと心配になると
(私が無理矢理消したんだけど)







「だって、テレビ見てる間ずーっと
腕に胸押し付けられてたし」


「え？」


「怖くて寝れなくなったんだろ？
深く眠れるように、俺が極限まで疲れさせてやろう」


「は？」


「さ、行くぞ」






.









果たしてひろは、

テレビに集中していたのか、

私の胸の感触を腕に感じて作戦を練っていただけなのか。









Fin.

ごめんなさい。
ふと思いついただけの、過去稀にみる
どうでもよすぎる内容シリーズでした(爆)

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