HONEY LOVE １

宮田への恋。 ページ20

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「ん〜〜っ、おいしいっ、幸せっ！」








食べることが大好きな私と、
ちょっと個性的な王子様との恋。









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「また大盛り食べてる…」






学食で呆れながら、隣でちっちゃいお弁当を広げるのは友達の芽菜。







「だって、ご飯大盛り無料なんだもん。
学生には嬉しいよね〜」


「きっとこの学校でご飯大盛り堂々と食べてるのなんて
女子であんたくらいだからね？」


「いいもーん、別に」








食欲が異様に強い私。

食欲だけに満たされて生きてきたけど
高校二年、周りの色恋の様子に少しだけ
恋愛欲も芽生えてる…、気はするけど
なかなか王子様には会えない現状。








「デザートのプリン買ってくる！
芽菜も食べる？」


「いらなーい。太るし」


「はいはい、そうですか〜」







あとで食べたくなってもあげないんだからね、って
財布を持って立ち上がり、デザートの自販機まで向かおうとすると、






「わっ、」








椅子の足がひっかかって躓いてしまい、








ボスっ…、と何かに受け止められた。








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「大丈夫？」








受け止めてくれたのは、同じ学年の宮田くん。









「あ、うん、大丈夫、ごめん」


「良かった、気をつけてね」


「はっ！ていうかごめん、重いでしょっ」






最近まじで体重がやばいことになってることにはっと気づいて
慌てて宮田くんから離れると
キョトンと見つめられた。








「え？全然重くないんだけど」


「え？」


「俺こう見えて鍛えてるし、
オタク筋すごいんだよね」


「…オタク筋？」





オタク筋…とは。






「むしろ女の子を感じられてラッキーでした。
ごちそうさま」


「はい？」


「はは、じゃあ気をつけてね」







ポンポンって私の頭を撫でて
向こうの方で呼んでた玉森くんの元へと駆けて行った。








・・・あれ。








なんだこの体が熱くなる感じは。

まるで駅前の超絶おいしいチャーシューメンを食べた時みたいな…、
いや、それとも違う胸の高鳴りも。

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