深憂 ページ6
「って先輩、そろそろ行かんと」
「あぁそうだね。
…じゃあ、佐々木上等。また」
「またです」
「は、はい」
「Aも、じゃあね。
今度"また"飲みに行こうよ、"二人"で」
あ、あれは絶対わざとだ…!
こっち横目で見ながら言ってるよあの人!
「?はい、近いうちに」
「ばいばいですAさん」
「ばいばいです」
…なんか、もやもやするなぁ。
___
「でも…!」
「無理だ」
「何遍同じ話をさせる、アヤト」
「お前の口出しすることじゃない」
「クヒヒッ」
「…何が可笑しい…タキザワ」
「いやね、喰種が仲間を大事にしてる光景が
おかしくってお菓子喰って」
「!んだと…ヒナミはお前を止めにッ」
「ちゃんヒナはァササキを助けに行ったんだ
アヤトきゅん」
「それに……」
_Aジョートーも_
「…ッッ!」
「あぁ、今はジュントクトーかァ」
「Aサンもちゃんヒナも
ササキが大事だったんだ」
「Aサンはアヤトきゅんより、
だいすきでだいスキなササキを選んだんだ…!」
「報われねェなァ、アヤトきゅん」
「…うっせェんだよ…ッ!!」
「やめろアヤト」
「……だったら、どっちか選べ」
「……は、」
「フエグチかA。選ぶんだ」
「そして選んだ方を連れ戻そう」
「…なんだよソレ」
「Aを選べば喜んで連れ戻す。
俺もあの時からずっと…アイツだけが欲しかった」
「……」
「だが、その選択をすれば
フエグチの見殺しに同意したも同然だがな」
「………クソが」
「憂いねぇ、まったく」
「クスクス、ケタケタ」
___
「ううん、やだなぁ」
「でも最近喰べてないでしょ?」
「だって喰べたくないですもーん」
「アッハハ…
心はすっかり人間だねぇ。立派立派」
「馬鹿にしてます?」
「まーまー喰べなって。最近ササキクンの料理ばかり食べてるんでしょ?」
「折角作ってくれるんですからねぇ。
だけど"ソッチ"は喰べませんよ」
「よーくやるよ。どうせなら美味しー方喰べちゃえばいいのに」
「…それが、私の"人間"としての
最後の心掛けです」
「喰種としてはどうなんだい?
人間は喰わずとも…同胞は食べるんだ?」
「…相変わらず意地悪ですねぇ」
「ハハッ今更だろう?」
「…うぇ」
「やっぱり不味いなぁ」
「_喰種の肉は」
.
.
.
「憂い、憂いねぇ。
アノ青年もアノ青年も、アノ少女も」
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あちゅ(プロフ) - つ、続きが…気になりすぎる!!!!! (2018年5月21日 3時) (レス) id: 21ec6c9989 (このIDを非表示/違反報告)
凪 - 続きが見たいです (2018年5月12日 21時) (レス) id: a5de77afb3 (このIDを非表示/違反報告)
零 - めっちゃ面白いです!続き気になります(( (2018年3月31日 21時) (レス) id: 09905f0f4e (このIDを非表示/違反報告)
blackReaper(プロフ) - くっそ面白いのに終わりなんですか... (2018年3月21日 5時) (レス) id: 28830f5cdf (このIDを非表示/違反報告)
凪 - とても感動しました!素晴らしい作品でしたこれからも応援してます (2018年3月10日 19時) (レス) id: e17635b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:透夏 | 作成日時:2017年12月31日 16時