幾夜 ページ18
＿月山観母を移送する車両が所在を眩ませた頃
数台の移送車両が襲撃を受けた。
すぐにそれが、アオギリの樹の手によるものだと判明した。
アオギリが一体どのようにCCGの移送ルートを知ったかは大きな謎であるが、
襲撃された車両の内には"笛口 雛実"が乗せられていたことから、
仲間の奪還も襲撃を図った理由のひとつとされる。
そして、目的は定かではないが
遺体を運ぶ車両が多く襲撃されていたことから
"遺体を調達する"為ということも理由とされた。
そして、その中には不知 吟士の亡骸を乗せた車両も含まれていた。
今回の月山家駆逐作戦でCCGは、
ロゼヴァルトの生き残りや当主らを殲滅し
多くの情報を得るも、
跡継ぎとされる子には逃げられ、
情報提供者として有能だった笛口雛実にも逃げられるという、
痛手を負ってしまうこととなった。
＿＿＿
「…今日は不知くんの墓参りの予定じゃないんですか？」
「あそこに不知二等は居ません」
「それに、私が行く資格もないですから」
「貴方こそ行かれないんですか？」
「佐々木准特等」
「…近いうちに」
クインクス班の班長は殉職した不知吟士に代わり
瓜江一等が就任。
佐々木琲世上等捜査官は"隻眼の梟"を
単独で撃退した功績により、
時期外れの昇進。
准特等捜査官となる。
また、当人の希望により、
クインクスの指導者を離れる。
そして、佐々木准特等捜査官はS3班に所属となり
同じくA准特等捜査官も和修攻特等の任命により、S3班に所属となった。
「いやぁ、まさかAサンと同じ班になれるなんて、夢のようですねぇ。
もしや…これは運命では！」
「冗談でもやめてください気色悪い」
「ブフッ笑顔でなかなかに毒を吐くようになりましたねぇ」
「どうも」
「に、しても…直接的ではないといえ、
喰種を助けちゃう捜査官は如何なものなんでしょうか〜？」
「…」
「あらら、だんまり。
まっ、そーゆーの嫌いじゃないですよぉボク」
＿もし"その時"は、習さまをお願いしたい＿
「(…悲しくも、"その時"はやってきてしまった訳だ)」
Aは捜査官でありながら、
かつてカナエと交わした約束を律儀に成し遂げていた。
古き友人＿＿堀ちえと協力し
"喰種"に瀕死状態の月山習を救って貰ったのだ。
「(……まだ会えていない、
喫茶店のあの人達は元気なのでしょうか)」
…合わす顔がありませんけど。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 63人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あちゅ(プロフ) - つ、続きが…気になりすぎる！！！！！ (2018年5月21日 3時) (
レス) id: 21ec6c9989 (このIDを非表示/違反報告)
凪 - 続きが見たいです (2018年5月12日 21時) (レス) id: a5de77afb3 (このIDを非表示/違反報告)
零 - めっちゃ面白いです！続き気になります(( (2018年3月31日 21時) (レス) id: 09905f0f4e (このIDを非表示/違反報告)
blackReaper(プロフ) - くっそ面白いのに終わりなんですか... (2018年3月21日 5時) (レス) id: 28830f5cdf (このIDを非表示/違反報告)
凪 - とても感動しました！素晴らしい作品でしたこれからも応援してます (2018年3月10日 19時) (レス) id: e17635b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：透夏 | 作成日時：2017年12月31日 16時
