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実行犯 ページ14

「そしてヨコハマの事件現場にも壁に正の字が刻まれています。ここは…25ですね」
「つまり、25人ここで刺されているか殺されているかなんすね…」
「はい、そうなります。因みにヨコハマはこれの倍の数刻まれていました」
「酷いっすね…」
一郎がそう呟いた時遠くから何かが落ちる、否、人が倒れる音がした。音夫達が歩いて来た方向からその音はした。先ほどの警備員の音だろう。何があったのだ。耳がいい敦もそれに気づいたようで音夫と敦は急いで走り出した。
「どうしましたか!」
「向こうで人が倒れた音がした!」
『なっ!?』
全員路地から出るとそこには血だらけで倒れている警備員とここを偶然通ったであろう一般人が1人倒れていた。音夫は2人の脈を測ろうとするが何の反応もない。ただ死んでから時間が経っていないためか冷たくはなっていないようだった。“あの時”と同じだと音夫は思った。
「息をしていない…」
皆絶句した。本物の死体を見たのは初めてだろう。慣れない人のこのような姿は一生のトラウマ物だ。
「残念だけどこれじゃあ妾もどうにもできない。おそらく出血多量だろうね」
「取り敢えず!敦は警察に連絡を!近くにまだ犯人はいるはずだ!私はそれを追う!与謝野女医と鏡花は皆を守っておけ!」
3人はコクリと頷いた。そのまま音夫は走り出し近くの裏路地などに入り怪しい人物を探した。その時1人の男が先ほどの犯人であろう刃物を持った男に襲われそうになっているのを発見した。気配は3人おそらく1人は隠れているのだろう。音夫は全力で叫んだ。
「危ない!」
「のわ!?」
音夫は刃物の男を蹴り飛ばし間一髪を逃れた。刃物の男は壁に打ち付けられて気絶していた。残りの男の気配が薄くなるのを感じた。もう大丈夫だと思い襲われそうになった男に声をかける。
「大丈夫ですか?」
「いきなりなんやねん。でもありがとうな。にしても嬢ちゃんえらい強いなぁ!」
中々気前が良い人だ。何とも特徴的な男である。緑の髪に糸目。それでもって整った顔立ち。…オオサカディビジョン代表チームのリーダー白膠木簓だ。音夫はなぜ一発で見抜けなかったのかと疑問に思った。余程刃物の男に集中していたのだろう。というと先程の男が気になり横を向く。
男がいない。もう1人の男の気配が消えた時に一緒に逃げたのだろう。後で情報を吐かせるつもりだったが仕方がない。一からもう一度やり直しである。
「お怪我がなくて良かったです。背後には気をつけて歩いてくださいね」

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蜜柑食堂(プロフ) - 蜜柑食堂と申します。なんだかいきなりログインできていない状態になりましてそのままログインできなくなったので別のアカウントで小説の続きを書く事にしました。少し面倒になるとは思いますが別のアカウントで続きを待機していただけると幸いです。一応書いときます。 (2月25日 21時) (レス) id: 34844023c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蜜柑食堂 | 作成日時:2024年1月30日 1時

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