@. ページ31
ガラガラガラ……
A「ただいま…少し遅くなっ……」
銀時『おかえり。』
A「うわぁっ！！銀時！」
銀時『晩飯の時間にも間に合わず？俺の気配にも気づかないくらい飲んできたってか。』
A「ち、ちがっ…」
違う。と、言い終わらないうちに嗚咽を漏らし、
口元を抑えたAの細い指の隙間から、嘔吐物がこぼれ落ちる。
銀時『A！！！』
急いで抱き上げると、急いでそのまま風呂場へと突っ込んだ。
あれ…？酒臭くない……
弱々しい声で、ごめん…と謝るAの背中をさする。
さっきまでイラついていた銀時も、
こんな状態のAを心配しないわけがない。
銀時『いいから。全部出しちまえ。』
2人して服を着ていることは気にもせず銀時はシャワーの蛇口をひねると
止まらない嗚咽と、気持ち悪さから肩を振るわせるAの背中を撫で続けた。
A「ぬ、れるぞ？」
銀時『もう手遅れだ。ばか。』
A「はぁ…ごめん、、、」
銀時『謝んな。それよりお前…いったい何があった。』
A「ぁ、あっこの女ども、ろくでもない躾されてた……
毎晩、毎晩、床に入れだの、帰らせないだのと、、
薬盛られてみろ……意識保つのでやっとだ、、、はぁ……」
私は女だってぇの。
そう呟くと、一気に力の抜けたAが寄りかかってくる。
銀時『お、おいっ！薬って、、、まさか…』
A「大丈夫。昔から少しは慣れてる、、、
でもさすがに毎日はキツかった……」
そのままギュッと銀時にしがみついたAの手には
ほとんど力がこもっておらず
これはさすがに、無理しすぎだ…
と、銀時も壊れ物を扱うようにそっと抱きしめ返す。
A「久しぶりの、銀時の匂いだぁ……はぁ、落ち着く。」
銀時『毎日、こんな状態で帰ってきてたのかよ。』
A「心配かけると思って、何も言えなかったんだ…」
銀時『黙ってる方が心配すんだろ。普通は。』
A「ごめっ……」
銀時『もう、用は済んだんだろ？』
A「仕事は終わった。2度とごめんだ。女臭くて嫌んなる。」
銀時『くくっ！女のセリフたぁ思えねぇな。
このまま風呂入れ。女臭くて近寄りたくもねぇ。』
A「…男のセリフとは思えないや。」
力なく笑うAを見て銀時はギュッと胸が痛んだ。
銀時｟よくこんな状態で毎日帰ってきてたもんだ。
頼むからもう、こんな無茶はしないでくれ……｠
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むぎむぎ(プロフ) - いちご丸さん» 前作も読んでいただきありがとうございます！！よければこっちも楽しんでいただけると嬉しいです(*´-`) (9月20日 19時) (
レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 実況者さんの小説から来ました！頑張ってください！ (9月20日 17時) (レス) id: 7e45dba670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎむぎ | 作成日時：2023年9月14日 17時
