第61話「れっつミンチparty?よし阻止するぞ」 ページ14
「A、」
チョンチョン、と肩を突かれた。
ん?と後ろを振り向くと、十四松兄さんが口を開けたまま何かを私の目の前に差し出した。
「鞄の中漁ってたら、なんかこんなの出てきたけど…
このぐしゃぐしゃーって塗られてるのって俺たち?」
それは、一応鞄の中にしまっておいた写真だった。
兄たちの顔が油性ペンで塗り潰されたやつ。
…容赦なく人の鞄漁りやがって。
「あーうん、そうだね…」
そう言った後、なんだか居た堪れなくなって小さく「ごめん…」と続けた。
なんで謝るの?とばかりに首を傾げた十四松兄さん。
隣のカラ松兄さんはその写真を見て、あからさまに顔を歪めた。
「舌千切ってやればよかった」って隣から聞こえたけどおいやめろ。それは立派な犯罪だ。
「私のせいで、みんながそんなクソみたいな事されてさ。ホントごめん。
家に持ち帰って処分しようって思ってたんだけど…
あ、そんな事したストーカーの歯は折っておいたから。一応制裁しといたよ!」
「俺だったら歯ァ折るだけじゃなくて全身の骨は最低でも折るな」
「えっ」
近くに寄ってきたおそ松兄さんが、十四松兄さんから貰った写真を見てそう呟いた。
他の兄もぞろぞろ寄ってきて、口々に呪詛のような言葉を告げた。
「俺だったら死んだ方が幸せぐらいの苦痛を永遠に与え続ける」
「僕も達磨ぐらいにはするかな」
「肉食獣にじわじわと食い殺されろクソが」
「金属バットで頭吹っ飛ばせるかな!?」
「みんな怖いな〜!僕もミンチにしてハンバーグにしたいけど☆」
「ちょっ、ちょ、落ち着けって兄さん!!てかそこまでやんの!?」
焦りと戸惑いが混じった声でそう問いかけると「当たり前だ」と口を揃えて返された。
こういう時だけ団結できるお前らが怖いよ。
「こんなのアイツ(ストーカー)が勝手に撮って勝手に落書きしたものだから捨てちゃえばいいの!
だからマジで犯罪だけは勘弁してくれ。私が悪かったんだから、兄さん達がやらなくてもいいんだ。
それに、言っちゃあ何だけど…これ以上親に迷惑かけれないでしょお前ら」
ニートの上に犯罪者ってのは危ういぜ、色々と。と続けたら、ピタリと犯罪の準備を止めた兄たち。
ふむ、この言葉は兄たちにとって抑止力となるな。
是非違うところでも使ってみよう。
第62話「お前の手に堕ちる未来なんて」→←第60話「明日に向かって御祈りをしようか」
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こま - シンプルに言って好きです!カラ松のちょっと病んだ系のギャップえぐすぎて口から内蔵でましたwガチ、永遠に続いてほしいです!すべてが完璧すぎてもう毎日満面の笑みで一日を過ごしています!w続き楽しみに待ってます!!! (10月25日 19時) (レス) @page43 id: aa7af232a4 (このIDを非表示/違反報告)
みみ - めっちゃ好きです!!れお願いします!!!続き待ってます!!! (8月30日 22時) (レス) id: a39746ca53 (このIDを非表示/違反報告)
桃 - 超おもろい………続き待ってます!!!! (5月20日 23時) (レス) @page43 id: 4a7b17e5bc (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 続き待ってます···! (2022年4月7日 22時) (レス) id: a82882ac10 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらっち - 本当にもう好きすぎます... (2022年3月27日 1時) (レス) @page43 id: ab3ad11547 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱんこ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年3月28日 16時