27 知恵なんて皆無 ページ28
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唐突に登場してきた沖田君。
何故こんな時間に訪ねてきたのかと思えば、いよいよこの店にも本格的な危機が迫っているらしいじゃないか。
ちなみにこの時間に訪ねたのは、ここ最近土方くんの監視の目が厳しく、安易に屯所を出られないからだとか。
この時間は僅かに土方くんの目が弱まるらしく、その隙に抜け出して来たそうだ。
なんともまぁ賢いガキである。
「んで、話を戻しやしょう。
このままいけば、紀阪堂は確実に閉店まっしぐらだ。
なんとか対策練らなきゃ絶対あの店には勝てやせんよ」
「っつってもなぁ、どう足掻いても顔は変えらんねぇし」
『黙れよ死ねよクソ天パ』
「まぁ顔で勝負するのは絶対不可能なんで、何か他の長所で頑張るしかないでしょうね」
『沖田君は私を貶しに来たの? 助けに来たの?』
三人寄れば文殊の知恵、とは言うが
馬鹿が三人集ったところで、馬鹿げた案しか出ないのが現実。
「そうだ、胸でならなんとか勝負できるかもしれねぇぞ!
風船で豊胸すれば…」
「いや旦那、風船だと摩擦で割れる可能性あるんで、そこはボールにしときやしょう」
「そうだな、よし…じゃあ早速実践に移るか」
『ふざけんな何処の思春期の男子だよ!!?
こちとら店の命運がかかってんだから真面目に考えろ!!!』
一向にまともな案が出ないまま、
Aの苛立ちだけが膨らんでいく。
傍から見れば俺達が理不尽に責められていると思うかもしれないが、コイツの立場にたってみれば納得がいくだろう。
何年も一緒にやってきた店が閉店の危機に晒されているわけだし、そりゃ焦るに決まってる。
必死に首を捻っていると、沖田君が諦めたようにAの方を見た。
「…もうこうなったら、方法は一つしかねーな」
『えっ、何、教えて!?』
「…あんたにそれなりの覚悟があるならの話ですが」
少しばかり沖田君の顔が曇ったのは、俺の気のせいでは無いはず。
きっと、そう簡単に上手くいく作戦ではないということなのだろう。
けれど他に解決策は無いのだ、沖田君のその最後の切り札にかけるしかあるまい。
『…覚悟ならとっくに出来てるっての。
命張ってでも、先代から継いだこの店守るって、兄貴にそう誓ったからね』
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スージー・ズー - すみません!間違えました!銀ちゃんサイコー!って書こうとしたんですけど…笑 (2017年8月10日 21時) (レス) id: 277f6daa72 (このIDを非表示/違反報告)
スージー・ズー - んサイコー! (2017年8月10日 21時) (レス) id: 277f6daa72 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - めっちゃ面白いです!!!銀ちゃんかわいい(((o(*゚▽゚*)o))) (2017年5月18日 21時) (レス) id: 667d20a7e0 (このIDを非表示/違反報告)
気空(プロフ) - 漆黒のラーメンさん» ありがとうございます!! 頑張りますね( ´-` )*゚ (2017年4月1日 12時) (レス) id: f4d2ff8c45 (このIDを非表示/違反報告)
漆黒のラーメン - クッソおもしろいです!!!!! 頑張ってください!(*´∀`) (2017年3月31日 19時) (レス) id: dd18b39158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:気空 | 作成日時:2017年3月20日 18時