初旅(５) ページ48
鬼「やはりAは笑っている方が良いですよ」
ゆっくりと頭を撫でられ
Aが心地よく目を細めていると、目の前に小さな白い包みが差し出された
あ「、、これは？」
鬼「旅行の、記念のようなものでしょうか、、」
包みを開き、中を見る
あ「香水、、ですか？」
鬼「まぁ、香りは好みもありますし、、気に入ったら使って下さい」
あ「ありがとうございます！付けてみても良いですか？」
鬼「えぇ、好きな香りだと良いのですが、、」
さすがに至近距離で付けるのは躊躇われたので
Aはソファーから少し離れた所で手首に一吹き香水を吹き付け、首筋に馴染ませる
桜の花の甘さに、ほのかに混ざるフルーティーで華やかな香りが鼻腔をくすぐった
あ「わぁ！、、なんか、お花見みたーい！」
鬼「まさしく『花見酒をイメージした香り』という謳い文句で販売されていましたよ。それを見てAに良いかと、、」
あ「えっ？そんなジャケ買い的な感じだったの？！」
どうやら図星だったらしい鬼灯は、さりげなくAから目を反らす
――鬼灯さんにしては、めずらしく詰めが甘いなぁ、、旅行マジック？！
あ「まさかの、図星？！ほら、すっごく良い香りですよー！」
鬼「そんなに離れてたら、解りませんよ」
Aは鬼灯に一歩近付き、問い掛ける
あ「じゃあ、ここは？」
首を傾げる鬼灯に、もう一歩近付く
あ「そろそろ、解りますよね？」
不意に手を引かれ
Aは気付けば、鬼灯の隣に座らされていた
鬼「あと、もう少し、近付けば解ると思います」
至近距離で囁かれ
からかっていたつもりが
いつの間にか、立場が逆転している事に気が付いた
あ「充分近いです、、鬼灯さん鼻良いし、絶対に解ってますよね？」
鬼「えぇ。Aから私をからかおう、という意図が感じられたのでつい、、」
そう言うと鬼灯は、Aの首筋に顔を寄せ
一呼吸する
鬼「Aに似合いの、良い香りだと思いますよ」
鬼灯が、わざと首筋で喋るので
酷くくすぐったい
あ「ふっ、ふふっ！鬼灯さん、くすぐったいですよー、、、うわぁ！」
思わず身をよじった拍子に、バランスを崩す
背中にはソファーの柔らかな感触
顔の横には鬼灯の手
視界に映るのは、鬼灯の肩越しに見える天井と
少し驚いた表情で、こちらを見下ろす鬼灯の顔だった
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百花(プロフ) - ひぐらしさん» ありがとうございます！少しでも息抜きになっていれば嬉しいです。受験、頑張って下さいね(*^_^*) (2018年1月29日 12時) (
レス) id: c60e5b16f0 (このIDを非表示/違反報告)
ひぐらし - 受験勉強の合間に読んでいます。面白いです。これからもがんばってください! (2018年1月29日 2時) (レス) id: e56a4ed640 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - メーメー羊さん» 修正しましたー！教えていただいてありがとうございます！勢いで書くと誤字脱字が増えて駄目ですね(>_<) (2018年1月20日 15時) (レス) id: c60e5b16f0 (このIDを非表示/違反報告)
メーメー羊 - 鬼灯様が投げたカカオを実況する獄卒の台詞が「150キロはてでる」になってませんか？これからも頑張ってくださいね♪ (2018年1月20日 14時) (レス) id: 83f4e31a93 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - メーメー羊さん» 受験お疲れ様です！インフル、ダメ、絶対っ！！ですよー(>_<)そういう私も喉が痛い！ (2018年1月17日 17時) (レス) id: c60e5b16f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百花 | 作成日時：2017年12月3日 14時
