カカオと恋心(２) ページ34
ふわりと笑う姿が愛おしくて
鬼灯はAを抱き寄せた
心地よい温もりを腕の中に感じながら、想う人に想われる幸せを実感する
それと同時に感じる不安
Aを愛おしいと思えば、思うほど
その不安は少しずつ大きくなっていく
鬼「私は、貴女をちゃんと愛せていますか？」
弾かれたように顔を上げたAを見て
鬼灯は自分の不安を、無意識に口にしていた事に気付く
鬼「すみません。今のは、忘れて下さい」
あ「そんなの無理です！鬼灯さん、、私の事、嫌いになったんですか？」
鬼「どうしてそうなるんですか？」
あ「だって、、無理して私と付き合ってるから、そんな風に思うのかなって、、」
鬼「そんな訳ないでしょう！」
あ「じゃあ、どうして、、」
鬼「Aの事が好きだから、、不安になるんです」
あ「？？」
鬼「自分でも初めての感情なので、上手く説明出来るか解りませんが、、それでも良いですか？」
真剣な表情で、首を縦に振るAを見て
鬼灯はぽつり、ぽつりと話しはじめた
鬼「私が鬼になった経緯は知っていますか？」
あ「たしか鬼灯さんも、元々人間だったんですよね？」
鬼「ええ、はるか昔の話しですが、、
物心ついた時には一人で村にいました。両親の顔は知りません。
あまり覚えてはいませんが、村ではみなしごだという事でそれ相応の扱いを受けていたようです。
雨乞いの生け贄にされた直後、私の死体に鬼火が宿り鬼となりました」
あ「そうだったんですね、、」
鬼「それから、まだ黄泉の時代だった頃から今に至るまで、、異性を好きになったのはAが初めてなんです」
あ「えっ？鬼灯さん、すごくモテるのに？？」
鬼「異性に好かれる事と、好きになる事は違います」
あ「でも、、今まで女の人と付き合った事はあるんですよね？」
鬼「貴女に話す内容として相応しいかは解りませんが、、だいぶ昔には、そういう事もありましたよ」
あ「その人の事は、好きでは無かったんですか？」
鬼「付き合ってくれと言われて、嫌でも無かったので、、まあ、そういう事に興味のある年頃だったという事でしょう。
女性もその辺りは敏感なので、、当然、長続きはしませんでしたね」
あ「それは、そうでしょうね、、」
鬼「今考えれば、失礼な事をしたと思います」
――この後をどう話そうか
少し戸惑っている鬼灯の手に、優しくAの手が重ねられた
その温もりに促されるように、鬼灯は再び口を開いた
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百花(プロフ) - ひぐらしさん» ありがとうございます！少しでも息抜きになっていれば嬉しいです。受験、頑張って下さいね(*^_^*) (2018年1月29日 12時) (
レス) id: c60e5b16f0 (このIDを非表示/違反報告)
ひぐらし - 受験勉強の合間に読んでいます。面白いです。これからもがんばってください! (2018年1月29日 2時) (レス) id: e56a4ed640 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - メーメー羊さん» 修正しましたー！教えていただいてありがとうございます！勢いで書くと誤字脱字が増えて駄目ですね(>_<) (2018年1月20日 15時) (レス) id: c60e5b16f0 (このIDを非表示/違反報告)
メーメー羊 - 鬼灯様が投げたカカオを実況する獄卒の台詞が「150キロはてでる」になってませんか？これからも頑張ってくださいね♪ (2018年1月20日 14時) (レス) id: 83f4e31a93 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - メーメー羊さん» 受験お疲れ様です！インフル、ダメ、絶対っ！！ですよー(>_<)そういう私も喉が痛い！ (2018年1月17日 17時) (レス) id: c60e5b16f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百花 | 作成日時：2017年12月3日 14時
